2023.10.13

【売上2倍、DL数4倍も】サブスク振興会 梶山会長や受賞企業に聞く「サブスク大賞の魅力は?」<エントリーは11/6まで>

一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会(サブスク振興会)は今年9月、今年も昨年に続き優れたサブスクビジネスを表彰する「日本サブスクリプションビジネス大賞2023(サブスク大賞)」を開催すると発表した。併せてサブスクビジネス運営企業からのエントリーの受け付けも開始した。昨年は日本テレビの「news zero」を始めとした地上波テレビ8番組とBS1番組(のべ23コーナー)に取り上げられた。大賞でなくても特別賞を受賞した企業でも、テレビ番組に取り上げられ、認知度向上に寄与したという。ある企業では、受賞後、メディアへの露出により、売り上げ増加と法人からの問い合わせなどが続いたという。サブスク振興会の梶山啓介会長に「サブスク大賞」の詳細やトレンドから、エントリーするメリット、今後のサブスク業界の変遷まで聞いた。受賞企業からは「サブスク大賞」受賞後の反響などを聞いた。「サブスク大賞2023」の申込締切日は11月6日までとなっている。



【CONTENTS】
▼サブスク振興会 梶山会長に聞く「サブスク大賞の概要やトレンド」
▶<受賞企業に聞く>「ロスヘル」は受賞後、EC売上が2倍に伸長
▶<受賞企業に聞く>ヤマップはアプリDL数が4倍増
▶<受賞企業に聞く>「Otomoni」は企業の問い合わせ増加、共同で商品開発



【サブスク振興会 梶原会長に聞く「サブスク大賞の概要やトレンド」】

グランプリは賞金100万円


ーー今年も「サブスク大賞」の季節がやってきた。改めて「サブスク大賞」の詳細と申し込み条件を伺いたい。

「サブスク大賞」は言葉の通り、今年最も優れたサブスクサービスを表彰する表彰企画。サブスクサービスを提供する全ての事業者、その中でも特にスタートアップや中小企業を支援しようと思ったことが開始のきっかけだ。

「サブスク大賞」は本振興会および有識者の審査を経て、グランプリなどを表彰する。グランプリ賞には賞金100万円と記念トロフィー、シルバー賞には賞金50万円と記念トロフィー、ブロンズ賞には賞金30万円と記念トロフィー、スポンサー賞には記念トロフィー、特別賞には表彰楯を贈呈する。

応募資格も複雑ではない。2023年8月現在で運営しているサブスクリプションサービス事業者が対象だ。ジャンルは問わない。1企業3サービスまで応募が可能となっている。


▲一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会 梶山啓介会長

ーー過去の受賞企業は?

「サブスク大賞」は今年で5回目の開催となる。初年度の2019年の「サブスク大賞」のグランプリは知育玩具のサブスクサービス「トイサブ!」を提供するトラーナが受賞した。2020年のグランプリは保育園で紙おむつが使い放題になる「手ぶら登園」を運営するBABYJOB、2021年のグランプリは旅のサブスク「HafH」を運営するKabuK Style、昨年のグランプリは登山地図アプリ「YAMAP」のヤマップが受賞した。このほか、モノを販売する企業も「サブスク大賞」で何かしらの賞を受賞している。現在サブスク業界で知名度がある企業は、「サブスク大賞」を受賞している現状だ。


「news zero」など多数のテレビ番組に露出


ーー「サブスク大賞」を受賞した企業のその後の反響などはどうか?

どの企業からも反響は良いと言って頂いている。昨年度では、地上波テレビ8番組 、BS1番組(合計23コーナー)に出演することができた。日本テレビ「news zero」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、MXテレビ「news TOKYO FLAG」、日本テレビ「ZIP!」、テレビ朝日「グッド!モーニング」、テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」、日本テレビ「シューイチ」、TBS「ひるおび」、BSよしもと「ワシんとこ・ポスト」など、一般消費者が多く見る番組で紹介された。高いプロモーション効果になっている。ぜひ気軽に「サブスク大賞」にエントリーしてもらいたい。(受賞企業の反響は次のページ以降に掲載)

ーー過去の受賞企業のトレンドは?

ここ2、3年間のトレンドはコロナ禍が関係していた。SDGs(持続可能な開発目標)やアウトドアに関するサブスクサービス企業の受賞が続いた。食品企業だとしても、食品ロス(本来食べられるにも関わらず廃棄されてしまう食品のこと)のECサイトを運営するロスゼロやロスヘルなどがそうだ。


今年のトレンドは「本質的課題を解決できるか」


ーー今年のトレンドはどう見るか?

今年はコロナ特需のトレンドであった「SDGs」や「環境」「健康」「アウトドア」は収まるとみている。その代わりに消費者の課題を解決できるもっと本質に寄ったサブスクサービス企業が受賞するのではないかと考えている。今市場にあるサービスではなく、ゼロから1になる、いわゆる新たなサービスが受賞するだろう。

過去グランプリを受賞した、おむつを保育園に月額定額で届ける「手ぶら登園」も、今まで市場に存在しなかった。だが、確実に需要はあったサービスだ。全てのジャンルにおいて、消費者の課題を解決できる、痒いところに手が届くサービスを提供する企業が受賞するはずだ。振興会としては、社会性があり”尖った”サービスを提供する企業の台頭を心待ちにしている。

ーーサブスクサービスに精通した振興会に伺いたい。今後のサブスク業界はどのように変化していくと考えているか?

個人的には、上記のような消費者の課題を解決するサービスは台頭すると思う。さらに今後は中小企業が大手企業にグループ入りすることも出てくるだろう。

2020年にカメラ機材のサブスクサービス「GooPass」を展開するGOOPASSが、ビックカメラと協業契約を締結した。ビックカメラで新品のカメラを買う前に持ち帰って試すことができる「テイクアウトレンタル」を開始した。このような大手企業に参加し、さらにユニークなサービスを提供することは増えてくるだろう。

大手企業にとっても、面白い企業の子会社化は、大手企業のさらなる発展にもつながるし、サブスク企業の社長がジョインすることで、新たなアイディアが思い浮かぶこともあるはずだ。両者にとって利点しかない。中小企業のサブスク企業にとっては、これが今後生き残る手段の一つになるかもしれない。

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