2020.12.09

「サブスク大賞」第2回グランプリは『手ぶら登園』 ママの笑顔のために作った「定額制おむつ」が受賞

サブスク振興会の佐川隼人代表理事(左)とグランプリに選ばれたBABY JOBの上野公嗣会長(右)

一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会(サブスク振興会)は12月9日、第2回「日本サブスクリプションビジネス大賞(サブスク大賞)」の表彰式を開催した。最高賞であるグランプリには、保育園で使用するおむつの月額定額サービス「手ぶら登園」を運営するBABY JOBが受賞した。

BABY JOBが運営する「手ぶら登園」は、子どもを保育園に預ける保護者が名前を書いたおむつやおしりふきを持参しなくてもいいように、定額制で保育園に届けてくれるサービス。保育園も個別におむつを受け取ったり管理したりする手間を省くことができるという。



「手ぶら登園」は定額制でおむつを保育園に届けてくれるサービス

BABY JOBの上野公嗣会長は、「『ママの笑顔を作る環境を提供し続ける』というのが弊社の理念。保育園も運営しているが、ママが笑顔で保育園に通えているかというとそうではなかった。保育園に通わすにも、おむつに名前を書いて持っていく、洗濯物を持って帰る、布団を週末持って帰るなどの手間がかかり、親はそれをしながら買い物や家事、寝かしつけ、食事などのやることがあり、大変な状況だった。子育てに関わるタスクを減らしていくことで、ママやパパを笑顔にしていきたいと思い、『手ぶら登園』というサービスを作った」と話す。

サービス開発の経緯を聞かれた上野会長は、「グループで保育園を全国50カ所で運営しているが、一つだけ認可外園があり、その園で『手ぶら登園』をやっていた。親の大きい負担として、1番目に子どもの服の落ち帰りや洗濯、2番目に布団の持ち帰りや洗濯、3番目におむつの持参や名前書きなどがある。私達が運営する認可外園ではその3つをすべて園で受け持ち、手ぶらで登園できるサービスを提供していた。ただ、このサービスは認可園では提供できなかった。認可園は福祉サービスとして、どの方にも来ていただかないといけないため、付加価値つけるの難しい。保育料に以外にお金をいただくことはできない。それならばと私が10年以上勤めていたユニ・チャームさんにパートナーとなっていただき、私たちが保育所の在庫管理と保護者さんの決済をシステムで代行する仕組みを作った。発注作業がいらないレコメンドシステムを作り、おむつの全国配送はユニ・チャームさんに担っていただいている」と話す。


BABY JOB 上野公嗣会長

開発の苦労については、「おむつは年齢とともにだんだん枚数減っていき、おむつ離れするようになる。子どもによって登園日数や滞在時間はバラバラで使用枚数は変わる。昨年7月にプロトタイプでサービスを始めたとき、サイズ別、登園日数別、年齢別に分けた価格表を作ってやっていた。これがめちゃくちゃうまくいかなかった。保育士と保護者のやり取りが煩雑になり、ぜんぜん負担を減らすことができていなかった。そこで定額制を導入した。これにより保護者、特に保育士の満足度が高いサービスになった。特に今はコロナで保育園では親を部屋に入れられず、保育士がおむつやおしりふきを受け取ったり、しまったりする手間が増えている。保育士の手間を減らすことができている」と話した。

BABY JOBでは今後、保育園で使用する服や布団の洗濯などの手間を削減できるサービスも展開する予定だという。

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