fast step、今期は売上20％増の約61億円の見込み 戦略的な施策、ブランド立上げも

ドレスや下着のEC事業を手掛けるfast step（ファストステップ）の2023年3月期における連結売上高は、前期比20％増の約61億円となる見込みだ。データ分析力をもとに、戦略的な施策を行って増収になったとしている。

SNSでは商品の認知拡大や集客、顧客との関係性強化に取り組んだ。CRMツールを使用した顧客分析やリピート促進にも注力した。ヒートマップ分析でサイト内をブラッシュアップしたほか、インフルエンサーブランドを複数立ち上げて新規顧客を獲得した。

新規アイテムの拡大に加え、既存顧客に向けた取り扱い商品も拡充した。適時適量の受発注管理で機会損失の低減などによりCVRが向上した。「アプリも推進し、顧客の定着化に努めた」（有友純一郎CEO）と話す。

2022年の下着市場について、「コロナ禍を機に実店舗で下着を購入していた層がECでも購入するようになった」（同）と分析。コロナの収束に伴い、リアル回帰が進むものの、EC化率の上昇や定着で市場はさらに活況になるとみる。
　
SNSの浸透により、下着が「ファッションアイテムへと変化してきている」（同）とし、ECの下着市場には好影響をもたらすとした。

今期もインフルエンサーのブランドを立ち上げて売り上げ拡大を目指す。「サイトの改善やCRM、SNSなどを強化しつつ、ブランディングとクリエーティブ施策も注力し、競合他社との差別化を図る」（同）。商品開発はマーケットインを重視していく。