2020.07.30

プレイド、『ノーコード』『後付け』でサイト編集できる「KARTE Blocks」 開発経緯や「KARTE」との違いを聞く

「KARTE Blocks」プロダクトマネージャーの棚橋寛文氏(写真左)と倉橋健太CEO(写真右)


倉橋CEOと棚橋氏にインタビュー


――「KARTE Blocks」で解決できることは?

棚橋:サイト運営はとても複雑で、様々な課題を抱えています。例えばスクラッチ開発のサイトも、CMS(コンテンツマネジメントシステム)で管理している部分やA/Bテストツールで運用している部分など、複数のシステムが絡み合うことで管理は複雑化しています。組織構造の課題もあり、サイトの各要素を扱う部署が異なることも多く、その調整コストも小さくありません。やりたい施策があっても、開発部門や外部ベンダーに依頼しないと実現できないケースは多々あります。

「KARTE Blocks」であれば、このようなサイト運営に伴う様々な課題を解決し、工数をかけずにシンプルに管理しながら、サイトパフォーマンスの最大化を図る運用を実現できます。サイトの要素はノーコードで簡単に更新することができます。1行のタグを設置するだけで、その開発環境や規模を問わず、どのようなサイトであっても新しいサイト管理体験を実現します。

倉橋:例えば1つのコンテンツでユーザーの行動履歴に応じてお薦めのアイテムを表示しようとすると、必ず開発が生じます。そのコンテンツ部分を更新可能にするにも開発が要り、定義付けしたアイテムを表示する仕組みを作るにも開発が要ります。それがタグを1行貼るだけで簡単にできてしまいます。




「コミュニケーション」から「場」の改善へ


――開発の経緯は?

棚橋:「KARTE」ではポップアップという形でサイトの上のレイヤーでクーポンを表示したり、チャットで接客したりとコミュニケーションできる環境を提供してきました。コミュニケーションの改善により、多くの企業で成果が上がっています。ポップアップはサイト表現に縛られず、自由に出せるメリットがありました。一方、どのページでも同じポップアップが出てきてしまっては、ユーザーの体験を損なうかもしれません。1つのページにポップアップが2つ出てくるのにも違和感があり、コミュニケーションのパターンは制限されてしまいます。

「KARTE Blocks」は「サイト自体=場」を自由自在に編集できます。1つのページに複数のパーソナライズされたコンテンツを表示しても、サイトに溶け込んで表現できるので違和感なく提案できます。「KARTE」で『コミュニケーション』を深めてきましたが、「KARTE Blocks」では『場』自体を改善できます。「KARTE Blocks」を利用することで、ポップアップの運用も変わっていくと思います。両方の特性を生かし、それぞれを使い分けるようになるでしょう。

倉橋:われわれは「人」を可視化し、解像度を上げることで、その「人」の体験をどう良いものに変えていけるか、というコンセプトで事業を展開しています。5年前に「KARTE」を提供したときは、まずサイト運用という根幹の部分ではなく、コミュニケーションというアドオン(追加)の仕事、マーケティングの領域から参入しました。「ウェブ接客」というわれわれが提案したキーワードが広まり、ECサイトを中心にさまざまなウェブサイトに導入していただいております。

アドオンの領域から入り、今回はより根幹に近い領域でユーザー体験をより良いものにできるお手伝いをします。「ブロック」を編集する機能にすることで、様々な状況の企業がより導入しやすいプロダクトになっていると思います。今後、さらにユーザー体験を高めることができるプロダクトの開発も視野に入れています。

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