コンテンツが自動的に増える「ファンコレ」とは
――「PARTS CLUB」のECサイトには「Fan Collection(ファンコレ)」というコーナーがありますが、これはどういったコンテンツですか?阿部:「visumo」の仕組みを活用してお客さまが自分の作品をECサイト内に投稿できる仕組みを作れないかと相談して、作ったのが「ファンコレ」です。2023年5月にスタートしました。
▲「Fan Collection」へのユーザーの投稿インスタからお客さまの投稿画像を転載する「UGC」とは異なり、お客さまが自分でアカウントを登録し、自分の作品を投稿していただくシステムとなっています。
▲毎月、人気の投稿をランキングで紹介毎月、クリック数が多い投稿を1位から3位まで選出してECサイト内で表彰し、入賞したお客さまにはECサイトで利用できる割引クーポンを進呈しています。
▲入賞者には割引クーポンを進呈「UGC」ではインスタから投稿を探し、許諾を取る手間がかかりますが、「ファンコレ」はお客さまが自分で作品をどんどん投稿してくださるので、自動的にコンテンツがどんどん増えていきます。お客さまが商品情報との紐付けまでしてくださるので、スタッフ側の手間がかからず実施できています。
これは「PARTS CLUB」が、ハンドメイド好きが集まるコミュニティにもなっているからだと思います。そのコミュニティに自分の作品が載ることに魅力を感じてくださり、「ファンコレ」を閲覧するお客さまもさまざまな作品を見ることができて満足してくださる。そして、さらに魅力的な作品を作るために、当社からパーツを購入していただけるという、とても良い循環になっていると思います。
当社としても「ファンコレ」を通してお客さまとコミュニケーションを深めることができてい
ます。
――「ファンコレ」は最初から多くの参加者を集めることができたのですか?阿部:当社としてもお客さまに参加していただくサービスを作るということで、どういうルールを設けた方がいいのか、参加者の基準はどうしたらいいのかなど、試行錯誤しました。
あまりオープンに参加を促すと、著作権に触れた作品が投稿されたらどうしようか、など不安な点もあったので、立ち上げ当初はインスタのアカウントを提示していただくことを条件に参加者を募り、インスタの投稿などを確認して、参加者を承認していました
実際、始まってみると、参加していただいたお客さまの投稿は心配していたようなことはなく、スタッフが見ても「こんな作品作れるんだ」と思うような、すばらしい作品の投稿がたくさんありました。
メルマガで参加を呼び掛けると、多くの方から申し込みをいただき、こちらの対応に手間がかかり、お待たせしてしまうほどでした。今でもコンスタントに参加者は増えており、特に月間のランキングを発表した後に、登録の申し込みが増える傾向にあります。
今ではインスタのアカウントの提示は求めておらず、申込時には作品例を提示していただくのみにしています。
コンテンツ経由の売上は240%UP
――「visumo」を導入して、ECサイトに「UGC」「スタッフ投稿」「ファンコレ」など追加していきましたが、コンテンツが充実したことでの成果はいかがですか?阿部:2022年7月にスタッフ投稿を開始してから、直近の実績を比較すると、「visumo」によるコンテンツ経由の売上高は、240%と大きく伸びています。
投稿数が格段に増えており、バリエーションも広がりました。パーツを用いて作成できるアクセサリーのイメージを多角的に伝えることができるようになったと思います。
ーー今後、ECや実店舗の取り組みで強化したいことはありますか?阿部:実店舗とECの連携をより深めていきたいと思っています。「LUNA EARTH」では、実店舗でポイントカードを導入し、将来的にはECと実店舗のポイントを統合して、お客さまが相互に利用しやすい環境を整えたいと思っています。
共通の会員サービスを実現することで、実店舗を利用するお客さまのこともより深く知ることができるようになれば、より良いサービスを提供できるようになると思います。
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