2023.06.21

【「次世代EC構想」の進捗は?】『ecforce』のSUPER STUDIO「大手の導入加速、MAに続きBIも提供へ」

SUPER STUDIO 取締役COO 花岡宏明氏(左)、セールスグループ マネージャー 畔上智大氏(右)


EC基幹システム「ecforce(イーシー・フォース)」を提供するSUPER STUDIO(スーパースタジオ)は、少人数で高成長のEC事業運営を可能にする「次世代EC構想」を実現するため、多様なサービスを展開している。今年3月にはマーケティングオートメーション(MA)ツール「ecforce ma(イーシーフォース・エムエー)」の提供を開始した。「ecforce」は周辺サービスも含めた機能拡充が進み、運営支援体制にも磨きがかかると、中小・スタートアップのD2C企業に加え、大手EC・通販企業の導入実績も増えている。取締役COOの花岡宏明氏とセールスグループ マネージャーの畔上智大氏に、MAツールの反響や「ecforce」機能強化、「次世代EC構想」の展望などを聞いた。



MAツールが「ecforce」の付加価値に


――MAツールの反響は?

畔上:EC事業において、広告単価が上がり、成果を上げるのが難しくなっている。CRMのニーズが高まっている中で、当社がMAツールを出したということで多くの事業者さまに注目していただいた。実際に導入いただいく事業者さまも増えている。

これまでもECカートに加えて、チャットやEFO(エントリーフォーム最適化)、パーソナライズといったツールを提供しており、さらに今回、MAツールも提供する形になり、カート単体で事業者さまを支援するのではなく、より包括的なご提案ができるようになった。「ecforce」や当社の強みがより伝えりやすく、インパクトある状態になっている。

花岡:以前、「ecforce」の商談をさせていただいたが、その時は成約に至らなかった事業者さまが、MAツールも提供していることで興味を示してくださる事例が出てきた。その事業者さまはカート単体での移行のメリットは感じてくださらなかったが、カートとシームレスに連携できるMAツールがあるなら、まとめて移行したいと感じてくださった。


同等ARPUのECサイト構築SaaSでは導入数1位


――「ecforce」の導入実績も伸びているのか?

花岡:累計契約数は1000件を超え、勢いよく伸びている。上場しているECサイト構築事業者の数値を見ていると、導入社数が横ばいだったり、微増で推移しているようなサービスが多い。当社はそのような企業と比較しても、圧倒的に伸び続けている。

当社の調査では、同じようなARPU(1ユーザー当たりの平均的売り上げを示す指標)のECサイト構築SaaSの中では、導入ショップ数はナンバーワンになっている。単月の契約企業数は今でも落ちずに伸びている状況なので、1年後にはマーケットのポジションも全然違う世界になると考えている。

――具体的にはどのような営業提案を行っているのか?

畔上:毎月、さまざまなお客さまと相談させていただく中で、本当に課題はまちまちだなと感じている。システム的にクリティカルな課題を持たれているケースもあれば、事業立ち上げのコンセプトから検討しているケースもある。事業戦略からご相談いただくことも増えている。

そういったご相談に対して、当社では「ecforce」で解決できることを答えつつも、これまで培ってきたノウハウや各種データをもちろん提供できる範囲で用いながら、具体的な事例を示して提案している。

損益計算書のサンプルをお客さまに渡して、提案を行うこともある。導入を検討していただく企業の幅も広がっており、お客さまの課題やニーズに合わせて、当社のソリューションに留まらず、柔軟にお応えできるように尽力している。


▲セールスグループ マネージャーの畔上智大氏


エンタープライズの導入加速


――導入企業の規模に変化はあるのか?

花岡:プレスリリースで出しているところだけでも、キューサイさんやカルビーさんなどエンタープライズの企業が「ecforce」を導入してくださっている。われわれとしてもエンタープライズ領域を注力しているので、セールス部隊も強化しており、リードや商談の件数もどんどん増えている状態だ。

大手企業に選ばれている理由は、やはり「ECシステムだけではない」というところが大きい。大手企業になると、「何かしら特別なマーケティングを展開していくブランドを立ち上げたい」であったり、流通規模が大きいので「データを活用してうまく最適化していきたい」というニーズがある。

そういったニーズに対応するべく、ECシステムの機能強化はもちろんのこと、周辺ソリューションをそろえ、総合的にマーケティングから、裏側のデータ管理までワンストップで支援できるという点が評価されている。エンタープライズ企業もフルスクラッチやパッケージから「ecforce」を選ぶという流れができている。

――具体的にはどのような大手企業のニーズに応えているのか?

花岡:事例で挙げさせていただいているカルビーさんでは、「ecforce profile」という、パーソナル診断ができるアプリケーションがマッチした。「OMA MESI(オマメシ)」という新事業では、パーソナル診断をして商品を提案していくというマーケティングをしたいと考えていた。本来はこの仕組みをスクラッチで開発する予定だったかもしれないが、「ecforce」ならSaaSで実現できると提案し、検証した結果、本当にやりたいことが全部できるということで選んでいただいた。

キューサイさんはもともと、フルスクラッチだったところから、ECの運営を最適化していく中で必要な機能が出て来たり、データ活用が課題になってきたりした際に、システム移行を検討していた。ECシステムだけではなく、購入体験を高めたり、データを有効活用したりしたいというニーズがあり、ここでも当社の「ecforce」とMAツールやEFOツールを組み合わせると、やりたいことが実現できるという提案が刺さり、入れ替えていただくことができた。

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