2023.06.12

伊藤忠エネクス、BtoB-ECサイト刷新で売上1.5倍 利益は2倍に拡大

伊藤忠エネクスはこのほど、販売店・グループ会社向けにタイヤやオイルなどを販売するECサイトを刷新した結果を公開した。刷新から3カ月で売上は約1.5倍、利益は約2倍になったほか、作業効率がアップし、クレームなどの減少にもつながった。

伊藤忠エネクスのカーライフ部門では、デジタル活用の一環として販売店・グループ会社向けにタイヤやオイルなどを販売するECサイトを2019年にスタートした。

B2B事業の成長余地とビジネス拡大の可能性を感じた一方で、旧システムに限界を感じたとし、新システムへの刷新を決定。2022年11月に刷新後のサイトの稼働を開始した。

システム刷新においては、単なる商品販売の仕組みだけでなく、商品メーカーや販売店、グループ会社など全ての利用者のエンゲージメント向上といった点までをトータルで担うことを目標に、拡張性の高いサービスであるセールスフォース・ジャパン社のBtoB向けEコマースプラットフォーム「B2B Commerce」を導入した。

伊藤忠エネクスは、2022年1月に「B2B Commerce」の採用を決定、3カ月の開発期間を経て2022年11月に稼働を開始。すると、リアルタイムの販売データや顧客情報に基づき、業態や地域に応じた顧客の潜在ニーズを見出し、個別最適化された提案をECサイトで行うことで、刷新した3カ月後の2023年2月には、売上は約1.5倍、利益は約2倍となった。

さらに手作業で行っていたキャンセルや予約注文がシステム上で簡単に行えるようになったため、レスポンスが遅いといったクレームが著しく減少した。全国の販売店のECサイト活用情報や購入履歴といった最新情報が「Salesforce」に集約されることで、レポートやダッシュボードなどで社内やグループ間での情報共有が容易になった。「Salesforce」を活用して、レポート化やデータ分析を行うことで、ビジネス推進の意思決定の迅速化も実現した。

今回の刷新について、プロジェクト責任者である伊藤忠エネクスのカーライフ部門 リテール供給部長 久藤資士氏は、「今回のプロジェクトを通じて、支店やグループ会社のメンバーも含めて『デジタル化は今後必ず必要になる』という意識が醸成されました。全社的なデジタル活用に踏み出すための第1歩になったと感じています。伊藤忠エネクスならではの、アナログ的な人のつながりも大事にした、デジタル・アナログの両輪でビジネスを推進していければと考えています」とコメントした。




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