2023.02.08

習慣化プラットフォーム「Smart Habit」のWizWe、総額5.4億円を調達 ウェルビーイング領域へ本格進出

習慣化プラットフォーム「Smart Habit」を開発・運営するWizWe(ウィズウィー)は2月7日、エムスリー、サントリーホールディングスなどからの第三者割当増資により、総額5.4億円の資金調達を実施した。調達した資金は、Support as a Service(SaaS)事業の成長加速、ヘルスケア事業の未病予防領域の習慣化、ウェルビーイング事業など複数領域における習慣化の価値観創出に活用する。

WizWeは、学習や運動の行動習慣化をサポートするためのプラットフォーム「Smart Habit」を運営。リアルなサポーターの伴走と自動化されたプログラムを組み合わせ、低価格で行動習慣を実現する。2018年のサービス開始以来、ユーザー数は順調に推移し、現在では累計3万人の顧客をサポートしている。



語学など教育分野の学習習慣化で多くの大手企業に導入され、学習完了率80%以上の実績を上げてきた。2021年からは、そのノウハウの横展開をスタート。顧客のチャーン防止・LTV向上を支援するサブスク事業者向けサービス「Smart Habit LTV」や、ヘルスケア業界の習慣化をサポートする「Smart Habit Healthcare」をローンチし、フィットネスおよびヘルスケア領域にサービスを拡大した。2022年1月には、サントリーホールディングスが資本参加し、ウェルビーイング領域での習慣化実現に取り組んでいる。



諸外国に先立ち超高齢化社会に突入している日本では、、高齢者率は年々増加し、2040年には日本の全人口の38%が65歳以上となる見通しだ。同年には、医療・介護費は100兆円を越え、国民医療費のさらなる膨張が予測されている。一方で人生100年時代と言われるように、平均寿命は今後も延伸すると見込まれており、これまで「老後」と呼ばれた期間がどんどん長くなることが予想れるとし、WizWeでは、病気や寝たきりにならず、いかに長く健康でいられるかが今後の社会課題解決のみならず、個人・社会のウェルビーイングの実現につながると考え、今まで蓄積した習慣化のノウハウを展開し、超高齢社会がもたらす社会課題に貢献することを目指している。

アメリカの世論調査研究所、ギャラップ社が提示するウェルビーイングを構成する5つの要素によると、人はいくつになっても学習を続け、キャリアを持ち、人間関係に恵まれ、経済的に困っておらず、適度な運動や睡眠・食習慣で体が健康で、コミュニティに属していることが重要であるとし、「Smart Habit」が習慣化できる複数の領域で、こうしたウェルビーイングの実現を目指すとしている。

このほど、エムスリー、サントリーホールディングス、モバイル・インターネットキャピタル、ダイレクトマーケティングミックス、フュージョン、AIX Tech Venturesほかからの第三者割当増資により、総額5.4億円の資金調達を実施した。

今回調達した資金は、Support as a Service(SaaS)事業の成長加速および、エムスリーとの連携によるヘルスケア事業の未病予防領域の習慣化、サントリーホールディングスとのウェルビーイング事業および健康経営(従業員の健康管理)における協業など、複数領域における習慣化の価値創出のために活用するとしている。今回の調達を通じて「Smart Habit」の対象領域を拡大し、習慣化の価値提供を進めていく考えを示した。

ヘルスケア事業の未病予防領域の習慣化や、ウェルビーイング事業および健康経営の展開のみならず、サブスク事業者向けの消費定着支援(化粧品や食事宅配など定期購入の離脱防止・LTV向上)のさらなる強化、マーケティングなどのコミュニケーション領域など、複数領域の連携による習慣化のネットワークを通じて、個人と社会全体におけるウェルビーイングの実現を目指す。


▲WizWe 森谷幸平CEO

今回の資金調達にあたり、WizWe 代表取締役CEO 森谷幸平氏は、「私が習慣化事業の着想を得たのは2010年。学習の継続における伴走者の持つパワーに魅了されました。10年の歳月をかけ、『Smart Habit』という『ソフトウェア×Human』のサービスを世に出すことができました。今回、行動変容のプラットフォームであり各種事業者様の黒衣(クロコ)という我々の哲学や、『Smart Habit』のヘルスケア領域やLTV領域での拡張を評価いただき、多くの事業会社様および投資家様からご支援をいただきました。我々は、今回の資金調達とコラボレーションを通じ、更にプロダクト、フレームワーク、組織を磨き上げていきます。そして、将来、習慣化の仕組みを開放することで『自律自走・習慣化の輪』が自己増殖する未来を創って参ります。1人ひとりのユーザー様に寄り添い、1人でも多くの『ありたい姿』に貢献できるよう、皆で事業に打ち込んで参ります」とコメントした。

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