2022.12.29

Amazon、2022年は全国に18の配送拠点を新設 1年間の配送能力の拡大について総括

Amazonは12月28日、2022年の配送能力の拡大について、その取り組みをまとめて公開した。日本全国に18の配送拠点を新たに開設し、配送ネットワークを強化したほか、置き配指定サービスの対応エリアの拡大、西日本最大の物流拠点の開設などを挙げた。

Amazonは、常に迅速かつ安全・効率的にユーザーに商品を届け、より優れた買い物体験を提供するために、物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)と配送拠点であるデリバリーステーション(DS)のインフラ強化に取り組んでいる。このほど、2022年の拠点やサービス拡大の主な内容についてをまとめて公開した。


日本全国に18の配送拠点を新設、翌日配送可能地域も大幅に拡大


Amazonは2022年、青森県、岩手県、秋田県、埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、愛知県、香川県、愛媛県、高知県、徳島県、熊本県、沖縄県に新たに18のデリバリーステーション(DS)を開設した。全国規模での拠点拡大は初の取り組みとなり、これによりAmazonのデリバリーステーションは全国で約45カ所以上となった。また、今回の拡大により、新たに10県において「置き配指定サービス」の利用が可能となり、Amazon独自の配送により700万点以上の商品の翌日配送が可能となった。

全国各地の配送業者「デリバリーサービスパートナー(DSP)」や、Amazonと直接業務委託契約を結んでいる個人事業主「Amazon Flex」によるラストワンマイルの配送サービスも順次拡大を続けている。中でもドライバーが自分のペースで配送業務を受託できる「Amazon Flex」は、東京都、大阪府、千葉県、埼玉県、神奈川県などの関東エリアのみならず、九州、関西、中部、東北、北海道も含めた日本各地で数千人が配送パートナーとしてラストワンマイルの配送を担っている。これによりAmazonでは、より迅速な配送、夜間や週末、不在時の配送、再配達など、充実した配送サービスを提供している。


西日本最大の物流拠点を新たに開設、フルフィルメントネットワークも継続拡大


在庫の管理などをするフルフィルメントネットワークの拡充も引き続き行っており、2022年3月には兵庫県尼崎市に新たなフルフィルメントセンター(通称:尼崎FC)を開設した。尼崎FCは、「Amazon Robotics」や日本独自の自動荷合わせシステムをはじめとする高度な先端技術を導入。商品保管容量は約100万立方フィート、延べ床面積は100,000㎡以上で、規模は東京ドーム2個分以上と西日本最大の物流拠点となり、本拠点の開設により2000人以上の雇用機会も創出している。

国内に約20カ所以上あるフルフィルメントセンターでは、約1500万立法メートル以上の保管スペースを確保。尼崎FCを含めると、Amazon全体の保管容量は前年比10%増加となり、「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を利用する中小企業の販売事業者が利用可能なスペースも増加した。


新たな配送プログラム「Amazon Hubデリバリーパートナープログラム」を発表


2022年12月には、地域の中小企業が事務所の空きスペースと隙間時間を活用してAmazonの商品を配送する「Amazon Hubデリバリーパートナープログラム」を発表した。 Amazonの利用者に商品を届けるラストマイルの新しい配送モデルで、地域の中小企業にAmazonの商品の配達を委託し、報酬を支払う仕組みとなる。Amazonは決められた日にパートナーの事業所や営業所、店舗などにまとめて商品を配送。その商品をパートナー企業のオーナーやスタッフが空き時間を利用し、購入者の指定の配送先に届ける隙間時間を活用することで、パートナー企業は本業に従事しながら副収入を得ることが可能だ。

2022年12月現在、写真館、新聞配達店、居酒屋、花屋、犬のブリーダーなど、数百の中小企業がパートナーとして配達を行っている。本プログラムの現時点での募集対象エリアは、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、大阪府、京都府、兵庫、愛知県、福岡県の9カ所だが、今後日本全国の中小企業が利用できるよう、エリアの拡大を目指すとしている。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事