2022.05.18

「eBay」、2022年1‐3月の越境ECトレンド公開 カメラ、自動車パーツ、楽器の売れ行き伸長


2021年第3四半期越境ECトレンド振り返りとして、イーベイ・ジャパンの担当者が各カテゴリや今後の予測について見解を述べた。


【ファッションカテゴリー】

ファッションカテゴリーは、昨年第4四半期からの好調を維持しており、特にブランドバッグのカテゴリーでは米国で導入した「真贋保証サービス」による需要の拡大と、HERMESなどの100万円以上の高額商材の取引上昇により取引額、成長率共に日本で1位となりました。

腕時計も同様に高額商品の取引が引き続き好調を維持しておりRolex、Omegaなどの元々売り上げの高いブランドから、HUBLOT、AUDEMARS PIGUET、VACHERON CONSTANTINなど超高額商材のブランドまで取引が盛んに行われ、1万ドル以上で取引された商材全体の50%以上を時計カテゴリーで占める結果となりました。

メンズアパレルは日本でも多くのコレクターが存在するスニーカーがNikeなどを中心に取引高、取引数共に上昇しており、今後が楽しみなカテゴリーとなっています。(カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 北村直樹氏)


【トレーディングカード、アニメ・キャラクターグッズカテゴリー】

コレクティブルのカテゴリーでは、円安の影響やクーリエ(国際宅配便)利用者の増加もあり平均単価が上がりました。「呪術廻戦」の映画公開にあたり、入場特典が大きく販売数を伸ばしました。また、「eBay」でも人気の高いアニメである「ONE PIECE」は、今夏で連載25周年の節目を迎えるため、第二四半期以降も注視しています。

トレカでは、昨年末に発売されたポケモンカードボックス「VMAX CLIMAX」「25周年記念パック」が今年に入り引き続き好調でした。さらに1月に発売されたポケモンレジェンドのゲームソフトの影響も受け、先行予約特典のシングルカードや、「コロコロコミック」に同梱された「ピカチュウVMAX」が大きく販売数を伸ばしました。

第2四半期では、圧倒的なユーザー数を持つ「Pokemon Go」とコラボレーションしたカードが発売予定であり、引き続き伸びると期待しています。さらにポケモンカードだけではなく、「ヴァイスシュヴァルツ」のホロライブも人気であり、投資目的のバイヤーやコレクターから大きく注目されています。

コレクティブルカテゴリーはトレンド性が強い商材のため、需要やトレンドをいち早くキャッチすることで販売活動に活かせます。イーベイ・ジャパンではコレクティブル商品をより出品、販売しやすくするためにサイト内に「売れ筋商品」や「高額商品」をeBayアカウントをお持ちの方だけに公開を始めました。(カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 市田良介氏)


【オートパーツ(車関連)・楽器・カメラカテゴリー】

前期比伸び率2位(11.6%)のオートパーツのカテゴリーは、引き続き好調を維持しています。日本から購入されるパーツは、車体の修理目的というより熱狂的な日本車ファンが愛車を好きなデザインにカスタマイズする、いわゆるJDM目的で購入されている場合が多いと考えられます。トヨタ、ホンダ、日産、スバル、マツダ、三菱などの日本製スポーツカーの純正部品で、特に外装部品がよく売れているほか、モールディングとその他車の顔となるフロントグリルやエンブレム等も各メーカーの熱狂的なファンからの購入が絶えない状況です。

楽器のカテゴリーでは、日本から売れたブランドとしては、Gibson、Fender、ibanez、YAMAHAなどが中心で、中でも有名アーティストのシグネチャーモデルの中古エレキギターが高額で売れていることが売上増に貢献しています。

フィルムカメラが4位、レンズ・フィルターが5位と引き続きカメラ関連も人気となっており、第1四半期後半に円安の影響を受けたことも追い風となりました。好調となっている要因として日本で売るより海外で売った方が高く売れるという内外価格差があり、フィルムカメラに関しては引き続きContaxやMamiya、Nikon等の日本製のフィルムカメラを代表するメーカーの商品が人気となっており、日本セラーからより良い状態で購入したいという需要の高さから購入が絶えない形となっています。(カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 古谷まゆみ氏)


【今後の予測】

オートパーツについては、今年度を通して米国市場を中心としたマーケティングの強化および、ショッピングエクスペリエンスの改善に注力して参ります。加えて、米国内のインフレ、サプライチェーンの滞りや円安の影響もあり、引き続きこのカテゴリーの成長を見込んでいます。

また、グローバルで加速するRecommerce市場の成長が日本の高品質の中古品、特にファッション、コレクティブル商材の好調につながっています。先月eBayがリリースした「Recommerce Report」に掲載したグローバルサーベイの結果では、Z世代(1997年から2012年の間に生まれた世代)のうち約80%の方が昨年中に中古品を購入し、3人の内1人が中古品を販売したと回答しています。このように欧米を中心としたRecommerce市場の活性化と、その中心に位置するマーケットプレイスとして、日本のセラーにとって更なる販売機会の拡大を期待しています。(カテゴリー マネージメント部 部長 中里力氏)




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