2021.12.09

【「au コマース&ライフ」八津川社長に聞く】上期流通総額は14%増 有料会員による購入UUの伸びが顕著に

au コマース&ライフ 八津川博史社長


交換所でアップしたポイントの利用を「au PAY マーケット」で


――今期下半期に計画していることは?

au経済圏の中では、まずau スマートパスアプリとかau PAYの決済アプリから、au PAY マーケットに入り込んで来る形になっている。

そして特徴的なのが「お得なポイント交換所」だ。これはお客さまがお持ちいただいているPonta(ポンタ)ポイント、つまりau経済圏で使っているポイントを、通常のPontaポイントを「au PAY マーケット」限定のポイントとして1.5倍、もしくはキャンペーンのときには2倍付けでポイントを交換していただき、「au PAY マーケット」の中でお買い物をしていただいている。ポイントがどんどん流通しているものを、当社サービスが出口の部分、ポイントをご利用いただく先として、au経済圏の中で非常に立ち位置を広めている状況になっている。これが「au PAY マーケット」の全体戦略の骨格となっている。

これの戦略骨格に乗った形で全体の継続的な成長のためにユニークブラウザーもしくは購入回数をしっかりと引き上げていく動きを取っており、それにも先ほど成長が著しいと説明したがau スマートパスプレミアム会員のお客さまにポイント還元の施策を中心として、さまざまな企画の投下を強めていきたいと考えている。


――具体的には?

図の左上がau経済圏の主力アプリだが、ミニアプリ化といって、auのアプリからシームレスに「au PAY マーケット」を利用できるミニアプリ化を進めてきている。



右上はKDDIグループの中の主力なサービスだ。mamari(ママリ)といわれるママ向けの情報アプリやBIGLOBE(ビッグローブ)、Relux(リラックス)という旅行サービスだとか、こういったところとの掲載を拡充したりしている。

左下はUQmobileで、店頭におけるUQmobileの契約だったりサービス変更に来店したお客さまに「au PAY マーケット」のサービス紹介や会員になるメリットをきっちり説明して、会員になっていただくという動きがある。それを下期から強く推し進めている。それによって新たなお客さまがベースアップしている。

右下のところも新しい取り組みでコンテンツだ。厳選された商品に関してこだわりのコンテンツ記事を作っており、そのコンテンツをこれから拡充していく。それによって、検索エンジン経由で良質なお客さまがより増えるという、そういう新しい動きを強化している。

あとは店舗さまへのサービス強化、販促のための武器の提供という観点も新しい提供がスタートしてきており、自動販促オプションということで、店舗さまの方でよりお客さまに対してセグメンテーションをかけながら、メールやクーポンを発行したりすることができる。お客さまの中で濃淡を付けながら、販促アプローチができる機能をリリースしている。


出店者向けにライブ配信機能の提供も開始


また、新たなお客さまとの接点拡大として、店舗さまが自ら出品している商品をスマートフォンまたはPCでリアルタイムにお客さまとコミュニケーションを取りながら、商品紹介から商品販売までできる「ライブ配信機能」の提供も開始した。出品された商品の魅力や特徴を、直接お客さまに伝えることができることで実店舗のようなリアルな接客が可能になる。

そのほか、Web側の表示機能、お店としての表現機能の強化もリリースしている。お客さまがauスマートパスプレミアム会員かそうじゃないかによって、店舗のセールやクーポンを出し入れしたり、あとは検索エンジン系で来訪したお客さまに、店舗の中をしっかり回遊いただくために、共通でお店としてのセール情報やお得な情報を出せるようにしたり、店舗さまの機能を表現的に拡充することが投入できている。このようなことを足元で投入しており、歳末商戦に向けて店舗さまとより大きな山を作っていきたいと考えている。


――来期に向けた抱負は?


データの利活用という軸は、この下期から来期に向けてもっとできればと思っている。「au PAY マーケット」の中でもそうだしグループの中でもそうだが、決済回りをはじめ、お客さまはいろんな動きをしていらっしゃるので、そういったところをできるだけ解像度を高くしていって、お客さまのロケーションみたいな軸もあれば、お客さまのタイミングみたいなところもあると思うが、そのお客さまのいろんな状況に応じてご提案できる精度みたいなものを引き上げていきたいと思っている。




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