コロナ後も確かな需要
――マーケティング面のサポートは？
「eBay」のサイト内広告プログラムであるプロモーテッドリスティングは提供開始してから4年目くらいだが、だいぶ広まってきた。広告以外にも販促のノウハウは共有している。例えば、クリスマス商戦では少し割引してコンバージョンを上げたり、ウォッチリストに入れたバイヤーにオファーしたりする手法を紹介したりしている。もちろん商品の魅力が一番ではあるが、売り方で工夫する余地はたくさんある。
――2021年はどうなるか？
コロナが収束しても日本のユニークな商品は越境ＥＣでさらに売れていくのは間違いない。日本のセラーが提供できる商品と、「eBay」が戦略的に求めている商品がかつてないほどマッチしてきている。
東急百貨店やナニワ商会など大手企業も「eBay」での販売を始めている。日本企業からはインバウンドが戻ってきても、越境ECを一つの販売チャネルとして継続的に取り組んでいこうという意気込みを感じる。日本に商品を持ちながらも、海外に売れる体制作りをサポートしていきたい。在庫連携などは外部パートナーとも協力体制を築いていく。
今後、独自決済の導入が予定されており、セリングエクスペリエンス（出品者の体験価値）をさらに向上できるはずだ。技術革新は今後も加速していく。クーリエとは、日本の商材に適した発送手段が提供できないか話している。
11月に日本でも提供を開始した高級腕時計の真贋保証サービスも大変好評を得ている。これはバイヤーだけでなくセラーの安心感も高める。というのも、仮に返品があったとしても真贋鑑定業者を通して、セラーの手元に返ってくるので全く違う商品が返ってくるということはない。真贋保証サービスは時計以外にも拡大できると見込んでいる。セラーに「eBay」を理解し、活用してもらえるようにセラーポータルやSNS、エコシステムを通して発信を強化していく。 
