2024.06.13

【データ支援企業に変革】インターファクトリー 取締役 三石祐輔氏 「システム、運営、データの3方向から支援可能に」

取締役 ECビジネス成長支援事業 責任者 三石祐輔氏


クラウドコマースプラットフォーム「ebisumart(エビスマート)」を展開するインターファクトリーがサービス領域を拡張している。コンサルティングや運営支援を行う「ebisu growth(エビスグロース)」はサービスが拡張し、軌道に乗ってきた。プラットフォーム事業では、ハイエンドモデルの「ebisu commerce(エビスコマース)」を本格的に提供し、大規模事業者のデータ統合のニーズに対応している。さらに、データ利活用の新プロダクトのリリースを控えており、データ統合に加えて、それを有効に活用するための支援基盤を整えている。ECサイト構築だけではなく、オムニチャネルでデータを軸とした経営・事業を支援できる体制へと変革を進めている同社の取締役 ECビジネス成長支援事業 責任者 三石祐輔氏に勝算を聞いた。



大規模向けを本格提供


――「ebisumart」を中心としたプラットフォーム事業で強化している点は?

中・大規模向けの「ebisumart」や、中小規模向けの「ebisumart zero(エビスマート ゼロ)」に加えて、ハイエンドモデルである「ebisu commerce」を昨年8月にリリースしたのが大きい。

「ebisu commerce」は単純にECサイトを構築するだけではなく、データ統合のニーズに応えるための仕組みになっている。大手企業がECサイトをリニューアルしたり、事業のDXを推進する際には、データ統合することが当たり前になってきている。

当社としてもそのニーズにしっかりと応えていくために、「ebisu commerce」を開発した。その甲斐があり、大手企業への導入が進んでいる。今期(2025年5月期)はさらに導入企業数を伸ばしていきたい。

――データ統合のニーズとはどういうニーズなのか?

コロナ禍によるEC構築のニーズは落ち着き、現在の中堅・大手企業さまのご要件は、シンプルにECを構築したり、リニューアルしたりというよりも、事業をデジタル戦略としてどう拡大していくかを見据えた内容になっている。

その要素の1つとして、ECシステムを活用したデータ統合を推進する流れがあると感じている。ECがデジタルのチャネルにおけるハブになり、さまざまなチャネルのデータを統合したいという要望をいただくことが多い。

デジタル戦略を推進することで収益力を拡大するだけではなく、コロナ禍の経験を経て、事業リスクを分散したいというニーズも感じる。リアル店舗のみではコロナのようなときに打撃が大きい。一方、リアルの市場は大きいため、ECのみならずリアルもしっかりと取り組んでいきたい。その企業の将来的な方向性に合わせて、デジタルとリアルのバランスを考えた基盤を作っていきたいという考えになっている。


支援領域広げ獲得順調


――昨年1月から提供を開始した「ebisu growth」の進捗は?

ECビジネス成長支援事業で提供している「ebisu growth」は、「ebisumart」の導入企業だけではなく、導入していない企業に向けても幅広い領域で支援できることを目指している。ECモール支援のほか、さまざまな領域のパートナー企業が増えており、支援領域はSNSや広告の運用支援、WMS(倉庫管理システム)や物流支援などどんどん拡張している。

当初は「ebisumart」導入企業さまからの引き合いが多かったが、前期(2024年5月期)の下期から他社のECプラットフォームを活用している企業さまから発注いただく案件が増えてきた。

支援内容もモール支援から始まり、サイトのUI/UXの改善の支援、EC事業をトータルで支援させていただくケースが増えた。

――ECコンサルや運営支援会社は他にもたくさんあるが、どういう点が評価されているのか?

ある企業さまのコンペでは、8社ぐらいと競合した。どの会社もトータル支援をやりますとアピールしていたようだが、各社とも、もともとの得意領域があり、それ以外の部分は強みを発揮できなかったりする。「ebisu growth」はそれぞれの領域に強いパートナーとタッグを組んで支援することができる。その支援体制が評価された。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事