インテリアEC各社に市場や販売状況をヒアリング
物価高や為替変動、外出需要の回復など、アフターコロナの今年を経て、2024年のインテリアECの動向はどうなるのか。インテリア商材をEC展開する各社に市場や自社の販売状況をヒヤリングしたところ、事業領域の拡大や実店舗の取り組みを商機と捉えた見方が目立った。
【CONTENTS】▼河淳、アパレル領域を強化
▶Flavor、店舗出店の拡大▶ソレイユ、店舗展開の効果得る▶カリモク家具、限定価値を強化へ▶アクタス、統合のメリット生かす▶友安製作所、中間ポジション戦略
河淳、アパレル領域を強化
河淳のケユカ事業部は、新しい商品カテゴリーとして、アパレル領域の強化を進めていく。
昨年から、アパレルや服飾雑貨などの販売に注力。今年6月以降から、生活雑貨の動きが鈍化している一方で、アパレル関連は好調に伸びている。「消費動向が変わってきた。消費者に、より多くの選択肢を提供していく必要がある」(事業部長 渡邉陽平氏)と話す。
また、消費者が低価格の商材に対して敏感になっているとし、単なる価格訴求では差別化が難しい状況にあるとみている。ある程度の価格に調整して展開する必要はあるとしながら、「付加価値を与えられるような商品の提供が求められている。商品開発から本当の意味で深堀りして、PRしていく必要がある」(同)としている。
▲1年で販売20万台を突破した「Moiコンパクトティッシュケース」
店舗とECでは売れ筋が異なっている。「コンパクトケース」はECで売れている商品。ティッシュケースのようでケースに見えないデザインや、ティッシュの詰め替え用というニーズを取り込んでいるのが要因だ。「あるようでない商品開発が奏功している。他にも、ケユカのブランドや考え方が好きというユーザーを増やしていくことも必要不可欠」(EC担当 藤田大介氏)とみている。