2023.02.22

【インテリアEC特集<予測編>】2023年の景況感や施策、注目ワードなど総まとめ


第3回目インテリア特集は、2023年度のインテリアEC業界について予測を試みる。2023年は「価値」の提供が明暗を分けそうだ。魅力的な商品の価値のほかに、ユーザーが求めているアイテム、潜在的ニーズを刺激する空間訴求なども欠かせない。巣ごもり需要が一服し、リアル回帰が見られるほか、あらゆるモノの価格が高騰している状況で、インテリアEC業界にも厳しさが広がっている。各社の今後の戦略についてアンケート調査などをもとにまとめた。



景況感はばらつく


インテリア各社にアンケート調査を実施し、13社から回答を得た。2023年度におけるインテリアEC業界の景況感について、各社の見解はばらついた。



為替相場の変動による円安の影響が落ち着き始めたことや、「巣ごもり需要」によるインテリア用品の販売増、コロナによるEC化率上昇などがプラスに働くとの予想が目立った。

一方、景況感の停滞やマイナスと捉えている企業は、経済情勢の影響よりも、顧客獲得のための施策を起点に、どのような形で顧客へアプローチするのが良いか模索している。

マルニ木工では、模倣品や偽物などの商品が出回っていることを受け、「安心して本物を購入したいと、メーカーのオフィシャルECサイトで購入する数が増えている」と回答。インテリア業界でも偽物サイトなどが続出しており、こうした現状を踏まえれば、安心や安全をオフィシャルサイトで訴求していくことが広がりそうだ。


施策は多様に


アンケート調査では、2023年の施策について回答を得た。
 
商品を軸とした販促やサイトの刷新、店舗展開を生かした施策など、各社が販売する商材によって取り組みが異なる。商品開発に関しては、海外への渡航が自由になってきたことから、開発のスピードや在庫管理のしやすさを指摘する声も目に付いた。



インテリアECサイト「Re:ceno(リセノ)」を運営するFlavorは、書籍展開やYouTube、LINEなど多岐に渡る施策を手掛ける予定だ。同社が展開する戦略は、インテリアEC業界の中でも、テクニカルな施策が特徴となっている。


注目ワードに商機か


どのような商品に商機があるか、各社に聞いたところ見解はさまざまだった。共通したワードとして「睡眠」「アウトドア」「ペット」など、キーとなる用語がいくつか並んだ。時勢を捉えた「癒し」という分野も需要が見込めそうだ。


 
インテリアEC業界の課題として、商品や空間訴求といったコンテンツとしての提供がまだ弱い現状がある。コロナ禍で一気に需要が増加したインテリアECは、新たな挑戦よりも、組織体制の見直しやコンテンツの強化という基盤作りが欠かせないようだ。





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事