2023.10.16

顧客対応クラウド「Re:lation」、メール文章の下書き・校正・要約をAIが代行するAIパッケージをリリース

インゲージは10月13日、顧客対応クラウド「Re:lation(リレーション)」において、生成AIを活用した「AIパッケージ」をリリースした。メールの返信の下書き作成やWチェックなどをAIがサポートし、現場の工数やマネジメントの負担を軽減する。

インゲージの提供する「Re:lation」は、複数の問い合わせ窓口を一元管理し、チームで共有できる顧客対応クラウド。メール、電話、チャット、LINEなど多様化するコミュニケーションサービスを1つの画面で扱えるため、顧客との接点が増え複雑になった問い合わせを簡単に一元管理できる。2重返信や対応漏れを防止するステータス管理やWチェックが簡単にできる承認機能など、複数人での問い合わせ対応で生じがちなさまざまな課題を解決する機能も備える。


▲多様化するコミュニケーションサービスを一元管理できる

このほど、生成AIを活用した「AIパッケージ」をリリースした。複数回のやり取りもすぐに内容が把握できる「文章の要約」、滅入る内容に応じて適切に作成する「返信メールの作成」、二重敬語や誤字・脱字を検知する「文章の校正」、過去の回答からベストな定型文をすすめる「最適な定型文の提案」の機能を備える。



文章の要約機能は2023年3月に「要約機能」としてα版を、最適な定型文の提案は2019年9月にリリースし、機能改善を行っており、今後の利用には「AIオプション」での申し込みが必要となる。

メールを読む時間に1日約70分、各時間に約89分を費やす、内容が正しく伝わるか自分のメールに不安を抱いている人は7割を超えるなど、日々の業務で発生するメール対応には多くの手間と時間が発生するのに加え、誤った文面を送信してしまうことで企業にとってマイナスになることもあるなど、メール対応は多くの課題を抱えている。

今回リリースした「AIパッケージ」では、要約機能によりメールやチャットを読む時間を減らすほか、文面に悩む時間やメールを書く時間も大幅に削減。さらに文章の校正機能により、二重敬語や見逃しがちな誤字・脱字もAIが指摘することで、メール作成・返信時間が削減され、1日に3人体制だったメール作成・返信も2人体制で対応できる、1日に4時間かかっていたメール返信・承認時間が1時間31分削減できるなどの導入効果が期待できるとしている。


▲メンバーのメール作成・返信時間を削減


▲マネージャのメール返信・承認時間

できる社員(AI社員)を雇ったかのように、メール対応にかかる時間や業務工数を減らし、ユーザー1人ひとりがより本業に注力できる環境を提供する。

インゲージの代表取締役CEO 和田哲也氏は、「『お客様ひとり1人に向き合える』ことが『Re:lation』の根幹です。NLP技術を用いてお薦め回答をAIが提案する機能をリリースしたのが2018年。今年の初頭にはAIによる要約機能を、そして今回AIによる下書き作成・校正機能のリリースをすることで、より一層『人は人がすべきこと』に注力できるようになってきたと思っています。情報セキュリティへの配慮も今回の特色の1つです。今回のリリースには私自身もいちユーザーとしてとてもわくわくしています」とコメントした。

インゲージの開発ディレクター 舘林氏は、「今回『Re:lation』では、問い合わせ対応業務の中でも『内容の理解』『メールの作成』『本文のチェック』という3つの基本動作の工数削減を実現しました。開発を進める中で当初想定していた以上の結果を出すこともあり、生成AIの高いポテンシャルに改めて驚かされました。今後もインゲージは業務効率化とお客様の満足度向上を目指し、問い合わせ対応の新しいスタンダードを築くべく、AIを活用した革新的なプロダクト開発を進めていきます」と述べた。






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