2023.09.27

アスクルとコクヨサプライロジスティクス、共同輸送の実証実験でCO2排出量18.7トン削減

アスクルはこのほど、コクヨサプライロジスティクスとともに実施し、結果を踏まえて本格運用を進めている「同一輸送先への共同輸送に関する実証実験」において、輸送車両の集約により、CO2排出量18.7トンを削減、車両積載率9%向上を実現したと発表した。“合積み”による輸送効率のさらなる向上を目指す。

アスクルとコクヨサプライロジスティクスは、2021年9月~2022年9月の期間、コクヨサプライロジスティクスによるコクヨ社製品の納品輸送と、アスクルによるアスクル物流センター間輸送を1本化し、コクヨサプライロジスティクスがアスクル物流センター間の輸送も担う取り組み、「同一輸送先への共同輸送に関する実証実験」を実施した。

従来、関西地域でコクヨサプライロジスティクスからアスクルへコクヨ社製品を納品するには、コクヨ「近畿IDC」(大規模大阪拠点)からチャーター便を手配し、1度コクヨ「九州IDC」(小規模九州拠点)へ在庫輸送し、そこからアスクルの物流センター「ASKUL Logi Park福岡」に納品していた。

一方アスクルでは、日々の需要変動に応じ、自社物流センター「大阪DMC」から「ASKUL Logi Park福岡」へ在庫商品を移動する物流センター間輸送が発生し、路線便を手配して横持ち輸送を行っていた。

近年、ドライバー不足やその労働負荷が問題視されている2024年問題の対策だけでなく、昨今の気候変動に対する課題にも取り組むことが物流に携わる企業にとって急務となっている。

アスクル、コクヨサプライロジスティクスの両社は、最終的には同じ拠点「ASKUL Logi Park福岡」に向けて類似した輸送を行っていることに着目し、両輸送を共同で行うことで輸送車両を集約する実証実験の開始に至った。



実証実験では、コクヨサプライロジスティクスからの輸送車両であるチャーター便にアスクル物流センター間の在庫移動(横持ち)商品を合積みすることで、両社の輸送車両を集約化した。これによりCO2排出量を18.7トン削減し、車両積載率を9%向上させた。さらに従来はアスクル「ASKUL Logi Park福岡」の荷受に両社の輸送車両が別々に着荷していたところ、本取り組みにより1台での納品が主となったため、荷受け作業工数が短縮され、荷受けバースの占有時間の削減にも寄与、全体の受入効率も向上した。

アスクルとコクヨサプライロジスティクスは、この結果を踏まえ、2022年10月より本格運用を開始。両社の物量調整を実施しながら取り組みを継続しており、現在は合積みによる輸送効率の更なる向上を目指している。

アスクルは、今後も「エシカル e コマース」を目指し、サプライチェーン全体における 環境負荷・労働負荷低減に向けた取組みを通じて、サステナブルな社会の実現に向けて着実に取り組んでいく考えを示した。




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