2023.08.12

【有力通販インタビュー】アスクル 執行役員 EC本部 温泉さおり本部長「BtoBとBtoCの統合でシナジー創出」

アスクル 執行役員 EC本部 本部長 温泉さおり氏


オープン化が成長に貢献


――BtoB事業の成長要因は?

数年間から準備してきた新サイトのリニューアル計画により、まず中堅・大企業向けの「ソロエルアリーナ」の新サイトを開設した。新サイトはオープン化といっているが、検索エンジンからお客さまが流入できるように構造を変えた。検索からの流入に加え、広告費も大きく投下しており、売り上げ拡大に貢献している。

――オープン化により、新規の顧客が増えているのか?

新規というよりは既存顧客がこれまで購入していなかった商材を検索や広告で見つけて、購入しているケースが多い。アスクルで文具やコピー用紙を売っている認識は強いが、MRO(工場・建設現場・倉庫などで使用する間接材)やメディカルなど、まだ認知が低い商材の買い回りが広がっている。


医療、飲食、教育を強化


――取り扱い商材では、MROや生活用品などを強化しているが、その次に拡大を期待しているカテゴリーは?

医療・介護分野やサービス業、飲食業、教育関連などのお客さまが多く、その分野向けの商材は強化している。飲食業向けではコロナ禍でテイクアウト容器や袋などが売れている。


▲アスクル 執行役員 EC本部 本部長 温泉さおり氏

――医療・介護分野でいうと、グループ入りした歯科医院向け通販のフィードとはどのような相乗効果を発揮できそうか?

すでにフィードのお客さまにアスクルの商品を販売している。これからアスクルのサイトでフィードの専門材含めた歯科用品を販売していく予定だ。双方で今まで取り扱ってきた強い商材をどんどん販売していくことで、双方の売り上げを伸ばしていきたい。

今後の組み方は検討しているところだが、アスクルとして医療・介護分野を注力している中で、歯科医院向けの取り組みは重点ポイントになるだろう。

――2025年5月期に売上高5500億円を達成するために必要なことは?

「商品」「広告」「売り場」を強化する取り組みが噛み合えば達成できると考えている。商材を拡大し、それをしっかり認知していただくための広告を強化するとともに、その受け手となるECサイトのUI改善を進めている。いかに買い回りを広げていくかが重要だと考えている。






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