2023.07.03

「Shopify」、エンタメ企業向けコマース支援プログラムを提供 ソリューションやノウハウで包括支援

Shopify Japan シニア・ビジネスディベロップメントマネージャー 泉貴文氏

コマースプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」を国内で提供するShopify Japanは6月29日、国内のエンターテインメント業界の法人向けにコマースを起点としたDX支援を提供するためのプログラム「Shopify Entertainment Program」の提供を開始したと発表した。

「Shopify Entertainment Program」は、エンターテインメント業界で実績を持つShopifyパートナーの協力のもと、エンターテインメント業界にある企業が抱える課題や業界特有のニーズなどに対応するソリューションの提案やストア構築を行う。Shopify Japanはプログラムに参画するパートナーと共同でマーケティング・営業活動を推進していくという。



「Shopify」のコマースプラットフォームは、ローコード・ノーコードで簡単かつ短期間でストアを構築できる。さらにShopifyアプリなどの機能拡張を利用しストアのカスタマイズを柔軟かつ直感的に行えることに加え、デジタルコンテンツの販売や、YouTubeやTikTokなどと連携したソーシャルコマースの活用によりファンエンゲージメントの向上を図れることから、国内外の多くのクリエイターやインフルエンサーが「Shopify」を採用している。



クリエイターやインフルエンサーを抱えるエンターテインメント業界では、デジタルネイティブ世代のファン層の割合が高まる一方で、そうした世代のニーズに対応する基盤整備が喫緊の課題となっている。デジタル化したコンテンツの戦略的な企画・販売はもちろん、オンライン・オフラインの顧客接点を融合した世界でファンエンゲージメントの強化に取り組むためのプラットフォームの構築が業界としていま求められている。

「エンターテインメントのデジタル化を阻害する3つの課題がある。1つ目は商品選定や販売環境構築のためのソリューション、2つ目がトレンドに沿ったプラットフォームへの移行、3つ目がノウハウ不足だ。この課題を解決するために『Shopify Entertainment Program』を提供する」(Shopify Japan シニア・ビジネスディベロップメントマネージャー 泉貴文氏)と話す。


▲3つの課題を解決

「Shopify Entertainment Program」では、エンターテインメント業界のコマースビジネスにおいて実績のあるShopifyパートナーがプログラムに参画し、自社が培ってきたノウハウやサービスを生かして、商品やデジタルコンテンツの企画・販売から、ファンエンゲージメント、注文管理、配送までをトータルサポートするソリューションを提供する。

まず対象とするのは、出版、スポーツ、ゲーム、放送、映画、音楽、事務所、アニメの8業界だという。


▲まずは8業界が対象

「ソリューションの課題に対しては、エンタメソリューションとして顧客対応のフロント部分から商品販売から管理、配送するバックエンドの部分をわれわれはサポートしていく。YouTubeを通して商品認知を強化したり、オフラインの決済を含めた商品の購入体験を充実させたり、ファンクラブなどのマーケティングを通して顧客関係を強化したりすることができる」(同)と説明する。


▲YouTubeショッピングで販路を提供

2022年7月からYouTubeショッピング機能を提供しており、さらに2023年5月からはYouTubeショートにも対応を開始した。YouTubeチャンネル上のストアタブで商品一覧を掲載することも可能だ。



ライブイベントについてもYouTubeでイベントの告知やEチケット販売やNFT販売、商品のリアル会場での受け取りなども対応できる。



「プラットフォームという観点では、『Shopify』は簡単にクイックにEコマースを立ち上げられる点が特長の一つとなっている。大手を含めて全ての事業者の『YouTubeショッピング』をサポートできるのは国内ではわれわれのみとなっている。YouTube以外のソーシャルメディアとの簡単に連携可能。多様な商品展開やさまざまなアプリの活用もできる」(同)と話す。

エンターテインメント領域に強いパートナーとエンタメコマースを推進する。現時点の「Shopify Entertainment Program」に参画するパートナーはコマースメディア、電通プロモーションプラス、TwoGate、トランスコスモス、フィードフォース、playgroundの6社。



具体的事例として、カバーが運営するVTuver事務所「ホロライブプロダクション」の取り組みを紹介した。



「『hololive』は今年3月に4周年記念のライブコマースを実施した。幕張でライブを開催し、その様子をオンラインでも配信し、ライブ後にもライブ配信でライブグッズを販売するといった取り組みをしている。フォロワー数も多いことから数百万PVに達した。デジタルコンテンツ販売については新社会人応援ボイスを販売したりしている。海外のファンも多く、越境販売も手掛けている」(同)と紹介した。









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