【インタビュー】ナチュラルAGAクリニック 新行内 出 院長
通院して治療するのが最適 健康的な生活が第一
AGA治療に詳しい、ナチュラルAGAクリニックの新行内 出（しんぎょううち いずる）院長によると、女性の薄毛ケアに最適なのは、通院して処方された薬を使用することだという。頭皮の汚れや乾燥、ストレスも薄毛の原因になる可能性があるとしている。生活習慣の改善が、薄毛の改善につながる可能性もあると話している。
――女性の薄毛の原因で多いものは何ですか。一つは、ホルモンの変化による抜け毛です。女性は50歳前後で閉経する人が多く、それをきっかけに、抜け毛が始まる人が多いです。加齢によるホルモンバランスの変化で起こる抜け毛は、自然にまた生えることはないと思います。
遺伝による抜け毛も多いです。20~30代で当院に通院する人もいますが、血縁が影響する人も多いです。これも、自然に戻るケースは多くありません。
産後の抜け毛は、「休止期脱毛」とも呼ばれます。産後に、髪の毛が一度にたくさん抜けて、1年程度で自然に生えてくる人が多いです。戻らずに慢性化する人もいます。
――男女の抜け毛に違いは。
男性の抜け毛の場合、男性ホルモンが影響していると言われています。
一方、女性の抜け毛は、原因が多岐にわたります。ホルモンバランスの変化もそうですが、過度なダイエットや鉄欠乏、ストレスが原因となる抜け毛も、少なくありません。
――女性の抜け毛のケアの方法で、適切なことは。まずは、健康的な生活をすることです。暴飲暴食や、過度なダイエットを控えましょう。紫外線や、鉄の欠乏も避けましょう。睡眠不足や精神的なストレスも気を付けましょう。
髪の毛をアップにしている人は、それだけでも薄毛につながる可能性があります。過度に髪の毛を引っ張る髪形にしないことをお薦めします。
――市販の育毛剤やシャンプーでは、どんなものが効果的ですか。基本的に、市販の育毛剤で、確かなエビデンスがあるものは少ないと考えています。エビデンスがあるものであっても、エビデンスのレベルは高くありません。
何度も臨床試験をして効果が認められた製品は、医薬品として、クリニックが処方します。確かな効果を求めているのであれば、通院して医師に診断してもらい、薬を処方してもらうことをお薦めします。
ただ、明らかに、汚れや乾燥が原因で、抜け毛につながっているケースもあります。ストレスも薄毛につながります。気分が落ち着くような、自分に合った製品を使うことは、薄毛ケアにつながります。
食生活で、頭皮に良いものを摂り入れることもいいでしょう。ビオチンなどの成分が入った食べ物は、髪の毛にもいいと考えられます。
薄毛の悩みというと、「男性の悩み」というイメージが強いですが、女性で悩んでいる人も多いです。気軽にクリニックに相談されるのがいいでしょう。
