2023.04.12

イトーヨーカ堂と10X、店舗を起点とした「配送サービス」「顧客体験強化」に向け共同検討

スーパー大手のイトーヨーカ堂と小売ECプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」を提供する10Xは4月12日、首都圏を中心とした「イトーヨーカドー」店舗を起点した配送サービス・顧客体験強化の共同検討を開始した。10Xの持つ、新規サービス開発のノウハウやデジタルを活用した顧客体験創出の知見などを活用し、ネットスーパーと店舗の両輪で、便利な買い物体験の提供を目指す。

10Xは、スーパーマーケットやドラッグストアといった小売・流通事業者向けのECプラットフォーム「Stailer」を展開。ユーザー向けのアプリ、バックヤード向けのピックパック・配達管理アプリ、受注管理・在庫管理システム、BOPIS(店舗受け取り・ドライブスルー受け取り)など、小売ECの事業成長に必須なシステムをフルセットで提供している。

イトーヨーカ堂の展開するスーパーマーケット「イトーヨーカドー」と10Xは2020年6月より、「Stailer」を通じて「イトーヨーカドーネットスーパー」においてネットスーパー業界初のスマートフォンアプリの提供を開始。便利で楽しい買い物体験の創出を進めてきた。

アプリの利用者は、従来のWebサイトの利用者と比較して購入頻度や利用継続率が高い傾向が見られる。提供開始から3年弱が経過した「イトーヨーカドーネットスーパー」アプリは、累計77万ダウンロードを突破するなど「イトーヨーカドーネットスーパー」の利用者の増加に貢献してきた。

イトーヨーカドーは、コロナ禍によって急増した首都圏のネットスーパー利用ニーズを受けたさらなるキャパシティ拡大と収益化を目的に、従来の店舗出荷型からセンター出荷型への移行を発表している。

「イトーヨーカドーネットスーパー」のセンター出荷型への移行に際し、「イトーヨーカドー」と10Xはこのほど、新たに「イトーヨーカドーの店舗資産を活用した未来のお届けサービス像」についての共同検討を開始した。

「イトーヨーカドーネットスーパー」はセンター出荷型に切り替えが進み、店舗からの出荷が不要となる一方、店舗では現在も購入した商品を当日中に自宅まで届けるサービス「きいろい楽だ」や、店頭渡しの予約商品の受け取り、オンライン注文の即配サービスなど、店舗起点の多様な買い物ニーズに対応するためのサービスを提供している。

海外・国内の事例から、ネットスーパーと店舗の併用により顧客の利用金額が2倍以上へ上昇することがわかっており、ネットスーパーと店舗の両輪で顧客体験を向上することが有効であるとし、顧客のニーズが多様化する中、10Xの持つ新規サービス開発のノウハウ、デジタルを活用した顧客体験創出の強み、オペレーション効率化支援の実績を活用し、「イトーヨーカドー」の店舗サービス・顧客体験強化に向け、共同で検討を進めていくとしている。

今回の取り組みにあたり、イトーヨーカ堂 執行役員お届け事業部長 柴田太氏は、「10X様には、『Stailer』を通じた優れたUIと、カスタマーセントリックにスピード感をもって改善していく姿勢で、結果として顧客体験の向上に繋げて頂きました。今後、首都圏を中心にセンター移行を行っていきますが、店舗はお客様へのリアルなタッチポイントの場としてより重要になっていくと考えています。多様化するお客様ニーズに応えていくため、10X様の持つサービス開発や顧客体験向上の知見に期待し、店舗を軸とした配送関連サービス強化に向け共同検討を開始してまいります」とコメントした。




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