2023.04.12

「駿河屋」のエーツー、鉄道模型メーカーのカツミを子会社化 ホビー商材を強化

インターネット通販「駿河屋」を旗艦事業とするエーツーは3月31日、鉄道模型メーカーのカツミの全株式を取得した。「駿河屋」が持つ3000万件以上のビックデータを生かした商品開発や、グループ会社を含む国内外の販路を使った販売促進などでの連携を可能にし、需要が拡大する模型・ホビー市場のニーズに対応するため、カツミを含むグループ会社と連携してホビー商材の強化を推進する。

エーツーは、インターネット通販「駿河屋JP」を旗艦事業とし、新品・中古商材を取り扱うメディアリサイクル事業を展開。「駿河屋」「ブックマーケット」「エーツー」などの屋号にて全国実店舗展開も行っている。主にゲームソフト、CD、DVD等のメディア商材を中心に、近年ではアニメ雑貨、プラモデル、ミニカー、フィギュア、トレカなどのホビー系商材を主力商品として取り扱っている。2021年には、RCモデルメーカーの京商をグループ会社に加え、ホビー商材の拡充とメーカーとしての機能を獲得した。2023年には、旧静岡丸井ビルの土地建物を取得。「ホビーの街」を掲げる同市の新たなランドマークとして、本社の移転および旗艦店のオープンを計画している。

このほど、1947年創業の老舗鉄道模型メーカーであるカツミの全株式を取得した。かつてはアメリカへの輸出製品も手がけていたカツミの製品は、鉄道模型ファンからも定評を得ている。現在では、主にHOスケールの電車や新幹線などを製造しており、本物志向のユーザーを魅了する製品を作り続けている。

エーツーは、今回のカツミとの資本提携により、「駿河屋」が持つ3000万件以上のビックデータを生かした商品開発や、グループ会社を含む国内外のリアル店舗とECサイトの販路を使った販売促進などでの連携が可能なるとしている。

年々需要が拡大している模型・ホビー市場に対して、顧客が望むサービスや体験価値を提供し続けるため、カツミを含むグループ会社と連携し、ホビー商材の強化を進めていく考えを示した。

また「駿河屋」はジョブ型雇用でのプロフェッショナル人材の採用を行なっており、鉄道模型のスペシャリストの採用を進めている。より完璧な鉄道コーナーを店舗、およびECサイト内に構築する事を目指すうえで、カツミの子会社化は大きく貢献していくとの見解を示した。特にジオラマ作りや鉄道会社限定商品の開発において知見があり、大きなシナジー効果が期待されるとした。

今後は販売だけに留まらず、京商やカツミの技術力を生かした高品質な商品の製造、メーカーとして国内外へ向けた販売を視野に、ホビーを愛する世界中の人々へ「駿河屋」を知ってもらう足がかりにしたいとの考えを示した。




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