2023.04.03

【新社長に戦略を聞く】PRECS 吉原庄三郎社長「『リピストX』の開発加速、今夏にCRMツール提供」

PRECS 代表取締役社長 吉原庄三郎氏


カートと連携したCRMツールをリリース予定


――カート以外で開発しているツールはあるか?

カート以外にCRMツールも今後リリースする。カートには受注データや顧客データが大量に入っている。このデータをCRMツールにダイレクトに連携し、データ分析に基づきメールやLINEを送れるようにしたり、LTVを上げるために施策を展開したりできるようにする。今年の夏ぐらいのリリースを目指して開発している。

――既存のCRMツールやMAツールとの違いは?

分析機能で差別化しようと考えている。いろんな軸で分析できたり、いろんなレポートの出し方ができたりするようにしたい。「リピスト」や「リピストX」は定期購入型のEC事業者に多く利用していただいている。LTV経営を重視している事業者が多く、LTVという軸での分析や施策の支援まで強化できるようになると、シナジー効果を発揮できる。

操作スピードも重視しており、難しい集計をしてもシステムが止まらず、サクサク動くようなCRMツールにしたいと考えている。

――外部ソリューションとの連携も強化していくのか?

今年2月にアフィリエイトサービス「A8.net(エーハチネット)」と連携し、EC事業者が定期継続購入すべてに報酬設定できる「継続型アフィリエイト機能」の提供を開始した。通常、アフィリエイトでは、定期購入商品であってもアフィリエイターに対して初回しか報酬の支払いが発生しない。そのため、アフィリエイターが獲得を重視して、強めの表現をしてしまうケースがある。その表現を見て、定期購入してくれた顧客は、実際の商品・サービスとのギャップが生じやすくなり、解約されやすくなる。

「継続型アフィリエイト機能」では、2回目以降の定期購入においても報酬を支払うよう設定できる。これにより、アフィリエイターも継続されることで報酬額が増えるため、適正な表現を心掛けるようになる。出稿するEC事業者にとっても、アフィリエイターにとっても良い仕組みだと思う。

顧客獲得単価(CPA)が高騰する中で、一部のアフィリエイターが訴求を強くしている。一方で広告の規制も強まっており、アフィリエイターや出稿するEC事業者のリスクも高まっている。この流れを健全な方向にシフトさせるきっかけになればと考えている。当社と「A8.net」で開発した仕組みだが、他のカート会社にもぜひ乗っかっていただきたい。







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