2023.01.11

EC特化ノーコードツールのテープス、New Commerce Venturesから約5000万円の資金調達を実施

EC特化ノーコードツール「TēPs」を展開するテープスは1月5日、プレシリーズAラウンドにて、New Commerce Venturesが運営するコマース領域特化型 VC ファンド「New Commerce Explosion 投資事業有限責任組合」を引受先とした第三者割当増資により、約5000万円の資金調達を実施した。今回調達した資金は、ユーザビリティーの改善や接続先・機能の増加、サービスレベルの改良などに活用し、事業規模の拡大を目指す。

テープスが提供する「TēPs」は、APIを介してECモール・カートや受注管理システム、CRM、データベースなどEC 事業者が日々の業務で利用するさまざまなサービスの機能を自由に組み合わせ、プログラミングの知識や経験がなくても、自社独自の業務を自動化するツールを作成できるノーコードツール。

事業者ごとに商材・商流が大きく異なるEC業界には、既存のサービスでは自動化できていない「事業者固有の業務」が数多く存在している。ECに取り組むにあたり利用せざるをえないシステムは増える一方で、それらシステム間の連携不足により、売上・在庫・受注・発送といった重要なデータの処理や集計を手作業に頼っている事業者は多い。業務効率化サービスを導入しても、その機能の限界により対応しきれない細かな処理のための手作業が発生しているのが実情となっている。



また、物流倉庫や販路、商材や仕入れ先などを変えるたびに「事業者固有の業務」が新たに発生し、それらの業務への対応のため、業務効率化サービスを頻繁に切り替えたり、多額な費用をかけてシステムを開発せざるを得なくなる例も後を絶たない。

「TēPs」は、多額な費用や時間をかけずに、変化に合わせて常に発生する「事業者固有の業務」をECの担当者自身で解決するためのツールだ。システムやサービスの機能を細かなパーツとして分解し、それらをブロックのように組み合わせることで、プログラミングの知識がなくても欲しいツールを自分で作れるようになる。2021年5月にサービスを開始して以来、ユーザー数は順調に増加し、2022年12月末時点で、商材・事業規模を問わず約500社に利用されている。



このほど、小売・流通をDX・SXするスタートアップを対象とするVCファンドの運用を行うNew Commerce Venturesが運営するコマース領域特化型VCファンド「New Commerce Explosion 投資事業有限責任組合」を引受先とした第三者割当増資により、約5000万円の資金調達を行った。

「TēPs」はこれまで、主に国内の主要なECモールに関わるバックヤード業務まわりの機能を充実させてきた。今後は、より多くのカートシステムに関連する機能や、事業を成長させるためのフロント業務に関連する接続先、機能を拡充することで、より多くのEC事業者に対して価値を提供し、EC運営の必携ツールとしての価値を高めていくとし、今回調達した資金をもとに、ユーザビリティーの改善や接続先・機能の増加、またサービスレベルの改良を押し進め、いっそうの事業規模の拡大を狙うとしている。

なお、本資金調達と同時にテープスは、フィードフォースグループの子会社ではなくなり、関連会社となるが、今後もフィードフォースグループが推進する企業アライアンス「App Unity」での活動をはじめとする営業面でのさまざまな連携は継続して行う。


▲New Commerce Ventures 大久保洸平代表取締役

今回の出資にあたり、New Commerce Venturesの大久保洸平代表取締役は、「ご出資する機会をいただけたことを光栄に思います。田渕さん、五島さん(テープス社取締役)が率いるチームは過去にシッピーノ社を創業するなど、長年Eコマースに携わっているエキスパートです。日本においては今後、小売を始めDXがより一層求められていく一方で、エンジニア不足は深刻化していくと思われます。そういった背景もあり、EC業務の効率化・自動化を提供するテープス社は日本の課題解決をしていける会社だと考えております。“『働く』を彩り、人生を豊かにする” というビジョンの実現に向け、New Commerce Ventures一丸となりご支援して参ります」とコメントした。


▲テープス 田渕健悟代表取締役

テープスの田渕健悟代表取締役は、「この度の資金調達において、New Commerce Ventures さまからのご期待とご支援をいただきましたこと心より感謝申し上げます。コマース領域特化の VCファンドであるNew Commerce Venturesさまにご支援いただくことは、調達額以上の大きな意味を持つと考えております。長くEC業界に携わってきた中で、Eコマースの現場業務の煩雑さを見てきたからこそ生まれた『TēPs』は、すでに多くの現場で必要不可欠なプロダクトとして評価していただいています。今回調達した資金でプロダクトを更に強化すると同時に、よりいっそうの事業規模の拡大を目指してまいります」と述べた。






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