2022.12.15

サントリーウエルネス、メンズ化粧品売上想定の3倍に 決め手は初期の体感性の意識付け

美容事業部 西山雅大氏

化粧品通販最大手のサントリーウエルネスはこのほど、3月に発売した、男性向けオールインワン化粧品「VARON(ヴァロン)」が、半年で20万本以上売れたと発表した。2022年12月期中の売り上げ目標を、期初の想定の3倍にあたる9億円に上方修正した。サントリーウエルネスによると、売れ行き好調の要因の一つとして、購入者に初期段階で高い体感性を感じてもらうために行っている、CRMのコミュニケーションがあるという。
 
「VARON」は、40代以上のミドル・シニア層の男性向けの商品だ。ウイスキー原酒の熟成樽に用いられるスパニッシュオーク材から抽出した、独自の「ウイスキー樽材エキス」を配合している。「高重合ポリフェノール」を多く含む独自の「ウーロン茶エキス」も配合しているとしている。どちらも保湿をケアする美容成分だという。
 
サントリーウエルネスでは、これまで市場に、「ミドルの男性」向けのオールインワン化粧品がなかったことに着目し、商品開発を行った。スキンケアをしたことがないミドルの男性にとって、ライン使いの商品よりも、オールインワンを提案する方が受け入れられやすいと考えたという。
 
配合している成分に、「ウイスキー樽」や「ウーロン茶エキス」などのなじみのある言葉が並んでいることも、手に取ってもらうきっかけになっているとしている。
 
同社によると、コールセンターでの電話接客が、顧客の「VARON」の定期購入の継続率向上に大きく寄与しているという。同社のコールセンターでは、顧客の「肌悩み」に応じて、適切なケアの方法を提案している。女性にとっては当たり前のスキンケアの知識であっても、初めてスキンケアをする男性にとって分かりやすい方法で、丁寧に伝えるようにしているという。
 
「『VARON』のお客さまの多くは、こちらの想像よりも、興味を持ってオペレーターの話を聞いてくれている。購入後のなるべく早い段階で、スキンケアの効果を実感してもらえるように意識している。お客さまからは、『10日間で変化を感じられた』という声も届いている」(美容事業部・西山雅大氏)と話している。




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