2022.12.13

楽天、企業情報化協会の「IT賞(サステナビリティ領域)」受賞 ロジスティクスのAI導入が評価

楽天グループ(以下:楽天)は12月8日、企業情報化協会(以下:IT協会)が主催する「2022年(第40回)IT賞」において、同社の「カーボンニュートラルを目指す先進ロジスティクスシステム開発」プロジェクトが「IT賞(サステナビリティ領域)」を受賞したと発表した。複数の組織が集まり、ロジスティクス分野でのAI技術の導入という未経験領域でのシステム開発を実現した点などが評価されての受賞となった。

IT協会では、国内の産業界ならびに行政機関等の業務における事業創造、効果的ビジネスモデルの構築・促進、生産性向上等、「ITを高度に活用したビジネス革新」に顕著な努力を払い成果を挙げたと認めうる企業、団体、機関および個人を表彰するIT賞を主催している。

楽天は「2022年度(第40回)IT賞」において、続可能な開発目標(SDGs)を掲げ、IT・デジタル技術の適用や実装により、「カーボンニュートラルへの取組み」「気候変動への対応」「多様性の尊重」「従業員の健康とウェルビーイングの実現」「ダイバーシティ&インクルージョン」といった分野で顕著な実績を挙げた取り組みに対し与えられる「IT賞(サステナビリティ領域)」を受賞した。

受賞の対象となった「カーボンニュートラルを目指す先進ロジスティクスシステム開発」プロジェクトにおいて楽天は、自社が関係するロジスティクス領域で、AI配車管理システムを構築・導入。配車および配送ルートを最適化し、商品配送までの走行距離を削減することで、CO2排出量の削減を実現した。また、機械学習・自動計算において通常生じる膨大な計算量を低く抑えるため、第1段階でクラスター分別を行い、次の段階でクラスターごとに最適解を求める手法を採用。詳細な条件を与えても短時間に解を得られるようになり、日々の配送手配に実用的に活用できるようになった。

同システムを導入した「楽天西友ネットスーパー」および「楽天全国スーパー」における、導入初月の実績値に基づく走行距離の削減効果は15%(年間86万km相当)、CO2削減量は170t/年となり、今後導入範囲拡大による効果の拡大を見込んでいる。

受賞の理由について、ロジスティクス事業部門、AI・ビッグデータ技術推進部門、そして楽天技術研究所という複数の組織が集まり、ロジスティクス分野でのAI技術の導入という未経験領域でのシステム開発を実現した点に加え、ロジスティクス分野において、業界に先駆けてカーボンニュートラルに向けた方法論と実績を示した点が評価されたとしている。

楽天は今後も、顧客のニーズに寄り添いながら一層のサービス向上に努め、IT技術の活用を通じて業界と社会の発展に貢献することを目指していく考えを示した。




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