2022.12.12

コストコ専門ネットスーパー「SocToc」運営のWeCanDoIt、3500万円を調達 β版先行登録をスタート

会員制倉庫型店「Costco(コストコ)」の食料品や日用品を専門に扱うネットスーパーサービス「SocToc(ソックトック)」を運営するWeCanDoItは12月9日、East Venturesなどからの第三者割当増資により、プレシードラウンドとして総額3500万円の資金調達を実施したと発表した。あわせて「SocToc」のサービスサイトを公開し、β版先行登録の受付を開始した。2023年1月より、首都圏から順次サービスを提供開始・拡大予定としている。

WeCanDoItの運営する「SocToc」は、会員制倉庫型店「Costco」の食料品や日用品を専門に扱うネットスーパーサービス。利用者は、「Costco」の代名詞でもあるディナーロールや生サーモンといった生鮮食品を含む食料品や日用品などをスマホで注文できる。注文された商品は配達日の前日~当日に仕入れ、鮮度をキープしたまま、指定された時間帯に自宅まで配送する。大容量のパンやデリなどを小分けや詰め合わせにした商品も独自に提供し、「新商品を少しだけ試したい」「食べたい商品を食べ切れる分だけ購入したい」といったニーズにも対応していく。

1999年に日本初進出した「Costco」は、右肩上がりに着実に店舗数を増やし、2022年12月現在では31店舗に拡大。テレビやSNSでの露出も以前より増加したことで、日本国内での人気・認知度ともに高まっている。また、コロナ禍を経て自宅での食事に重きを置くニーズが増加し、フードデリバリーやダークストアなどの業界が急成長。中食・内食習慣の普及とともに、セカンド冷凍庫を導入するなど家庭の食品保管容量は増加傾向にある。

一方で「Costco」での買い物には、車が無いと買い物に行くのが難しい、基本的に郊外にしか店舗がないため移動に時間がかかる、休日になると店内・駐車場・周辺道路が混雑するなど、都市部に暮らす世帯にとってハードルが高いという課題がある。規格外のサイズや大容量な食品がコストコ最大の醍醐味である反面、DINKsや単身世帯では消費しきれず購入を諦めざるを得ないという問題もある。こうした課題を解決サービスとして「SocToc」の提供に至ったとしている。

さらにこのほど、East Ventures他、複数の個人投資家からの第三者割当増資を実施し、プレシードラウンドとして総額3500万円の資金調達を行った。調達した資金は、ストア開発やフルフィルメントのシステム整備・設備投資に充てる。「SocToc」は、12月9日よりβ版先行登録の受付を開始しており、2023年1月より、首都圏から順次サービスの提供を開始。提供エリアの拡大を図るとしている。

自身が熱狂的なコストコフリークであることから創業を決意したというWeCanDoItの大里健祐 代表取締役 CEO/CTOは、「『SocToc』というサービス名は『Costco』の文字を並び替えたものであり、『Costcoの魅力をより多くの人に届けたい』というシンプルな目標のためだけに存在するサービスとなるよう命名しました」と話す。

「もともと友人や同僚に『Costco』の魅力を勝手に布教するのがライフワークでもあったので、『SocToc』のサービスを通じてより多くの人に『Costco』の素晴らしさを広めつつ、すでに『Costco』をよく利用している方々にもお役に立てるサービスを提供することに心血を注いでいきたいと考えております」と述べた。

今回の資金調達にあたっては、「今回の資金調達では、East Venturesというスタートアップへのサポートが手厚い日本最高峰のVCをパートナーとして迎えられた他、私のこれまでのキャリアの中で出会ったマーケティング、デザイン、ファイナンスの各領域のプロフェッショナル達が投資家としてチームに参加し、『SocToc』の安定的なサービス運営と急成長に力を貸して頂けることになりました。この場を借りて、心より感謝申し上げます。調達した資金は、ユーザー向けのストア開発やフルフィルメントのシステム整備・設備投資に充て、顧客満足度の高いサービスの立ち上げを全速力で推し進めてまいります」とコメントした。

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