2022.11.25

【2022年10月、東証グロース上場】キューブ 松村智明社長「独自の手法でゴルフウエアに新市場を創出」

松村智明社長


――ECサイトのこだわりは?

私が大手電機メーカーに在籍していた経歴があり、パソコンが得意だったので、自らブランドサイトやECサイトを構築・運営していた。テスト的に運用しながら、少しずつ改善を続けていった。

サイト制作だけではなく、商品画像の撮影やブランドイメージを伝えるビジュアル制作、商品の説明文の執筆も自分で手掛けていた。ブランドサイトやECサイトの強みは、コンテンツの量だと思う。ここまでコンテンツを載せているブランドは見たことない。

ECはプロモーション手段の一つだと考えている。商品を見ていただいたり、買っていただいたりしながら、ブランド販促につなげるチャネルだと捉えている。


▲「MARK & LONA」のECサイト

――業績は創業時からずっと右肩上がりなのか?

運営体制を整えるために、2017年に外部企業と資本提携を行い、人材採用やデジタル強化、管理体制の見直しなどに投資を行った。その影響もあり、一時的には業績を落としましたが、体制が整ったことで、その後は売り上げがさらに伸びた。

――海外展開の状況は?

韓国には代理店がおり、40店舗以上を現地で展開している。米国とイタリアは高級ブティックなどに卸している。海外でもブランドの人気は高く、海外売上比率は4割近くまで高まっている。

2020年10月から越境ECを開始しており、全体の売上高に占める比率は少ないが、ここはかなり伸びている。リアルでも展開している米国などで売れるとは思っていたが、台湾やカナダ、オーストラリアなどで売れている。

自社のプラットフォームで販売しているので、販売データや広告のパフォーマンスを見ながら、マーケットに合った広告やコンテンツの配信を強化していきたい。海外向けのアプリの提供も進めたいと考えている。

越境ECに限らない話だが、グローバルアンバサダーの起用も検討している。当社の企業理念は「時代の顔を創る」だ。当社のブランドの世界観を伝えられるような方に着任してもらい、SNSなどデジタルを中心にブランドの認知向上につなげていく。

グローバルアンバサダーはプロゴルファーに限らず人選している。ゴルフウエアブランドとして「格好良い」と思ってもらえるような方に依頼したいと考えているので、それがプロ野球選手かもしれないし、DJになるかもしれない。エンターテインメント性の高い当社のブランドに合ったスターにお願いしたいと考えている。


▲「『MARK & LONA』をゴルフ界のチアリーダーや広告塔のような存在にしたい」と語る松村社長


――今後、さらに強化する点は?

現在展開している「GENERA」、「CODE」、「ALRAM」など3つのコレクションから、単独ブランドを作ることも考えている。シューズが好調なので、高価格帯のシューズブランドを開発することも視野に入れている。日焼け止めローションなどを展開し、スキンケアに参入する計画もある。

大型の路面店を開設したり、既存の百貨店の売り場で棚を広げていったりすることで、リアルの販売チャネルの規模を広げていくことも考えている。

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