2022.11.21

ヤマト運輸、フリマアプリやネットオークションの商品を生活導線上にある店舗から発送可能に

ヤマト運輸は11月17日、フリマアプリやネットオークションで取引が成立した商品をスーパーマーケットや商業施設など利用者の生活動線上にある店舗から発送できるサービスを開始した。高まる個人間取引市場のニーズに対応を図り、発送においても利用者の利便性向上を目指す。

ヤマト運輸は、フリマアプリやネットオークションで取引が成立した商品をスーパーマーケットや商業施設などにある店舗から発送できるサービスを開始した。11月17日から商業施設の「マルイ」「モディ」、スーパーマーケットの「デリシア」の店舗において取り扱いをスタートした。2023年1月以降には、ドラッグストアの「ツルハドラッグ」の店舗において取り扱いを開始する予定だ。

サービス開始時点で対象のフリマサイト・ネットオークションは、「メルカリ」「ヤフオク!」「PayPayフリマ」。各サイトで取引を成立させた利用者は、梱包済みの商品を店舗の窓口へ持ち込み、店舗で配送用の二次元コードを提示すると送り状が印刷される。それを商品に貼り付け、商品を店舗のスタッフに渡すことで発送できる。


▲サービス利用の流れ

スーパーマーケットや商業施設など日常生活の中での「ついで発送」が可能なうえ、店舗で二次元コードを提示するだけで、送り状の印刷を含む荷物発送の手続きがスムーズに行えるというメリットがある。

一方、配送店舗は、新たなシステム投資の必要がなく、専用端末を置くだけですぐにサービスの導入が可能。二次元コードを専用端末で読み取るだけでスムーズに荷物の引き受けができ、荷物の個数に応じた手数料を収受できる。商品を発送しにきた人の「ついで買い」や新規顧客の集客効果が得られるというメリットがある。

コロナ禍を契機としたEC利用の拡大やシェアリングエコノミー意識の高まりによる購買行動の変容などから、フリマアプリとネットオークションを合わせた個人間取引の市場規模は国内で2兆円を超える成長を続けている。それに伴い利用者層も広がり、それぞれのライフスタイルに合わせた店舗から発送したいニーズが高まっている。

ヤマト運輸は、増加するEC利用者の受け取り利便性を向上させるため、2020年11月からDoddle Parcel Services Ltd(以下:Doddle社)の「Click & Collectシステム」を導入。利用者の生活動線上にある店舗で、ヤマト運輸と提携するECサイトで購入した商品を受け取れるサービスを開始した。

今回もDoddle社のシステムを活用し、従来から持ち込み発送が可能だったヤマト運輸直営店、コンビニエンスストア、「PUDOステーション」にくわえ、利用者の生活動線上にある身近な店舗からの発送を可能にした。発送場所の選択肢を増やすことで、利用者が日用品の買い物時などに商品を発送する「ついで発送」のニーズに対応し、荷物の受け取りだけでなく発送においても利用者の利便性向上を目指す考えを示した。

発送可能店舗、対象フリマサイト・ネットオークションともに、今後順次拡大の予定としており、2023年中に発送可能店舗を約2000店まで拡大し、個人間取引の利便性をさらに向上させるサービスを拡充していくことで、より多様な発送ニーズに対応し、利用者の利便性向上を目指すとしている。




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