GMOペパボは5月13日、ネットショップ作成サービスの「カラーミーショップ」において、初期・月額利用料が無料の「フリープラン」の提供を開始した。有料カートシステムで最大の利用店舗数を誇る「カラーミーショップ」が、なぜこのタイミングで「フリープラン」提供に至ったのか。EC事業部の寺井秀明部長にその狙いや今後の展望について聞いた。
――「フリープラン」開始の理由は?
大きく2つある。コロナ禍に実店舗を持っている方のデジタルトランスフォーメーション(DX)が大きく進んだ。カラーミーショップでも昨年4月には、申込数が2倍に増えた。この動きは加速すると考えている。その一方で、固定費を参入のハードルに感じる事業者さまも多い。その課題を解決したいと考えた。
もう一つはコロナ禍とは関係なく、以前から無料カートを使っている事業者さまが本格的にECを展開したい、自社のHPにEC機能を付けたいなどの理由で、「カラーミーショップ」に移行する事例が定常的に発生していた。最初から「カラーミーショップ」をお使いいただければ、引っ越しの手間をかけずに、ショップ運営に集中できた。
「カラーミーショップ」は月商で億を超える店舗もいるプラットフォームなので、開設から本格的なショップ運営までを一貫して支援できるようにしたいと考え、「フリープラン」の提供に至った。
――無料カートなど他のプラットフォームからの移行の手間は大きい?
商品情報が少なければ、そこまで手間はかからないが、商品情報や顧客情報が多い店舗は、それなりの手間がかかる。制作会社に有償で手伝ってもらうケースもあるという。当社としても移行したい方が移行しやすくなるツールの提供を検討している。
――「BASE」や「Stores」など無料カートを意識している?
コロナ禍とは関係なく、無料カートから「カラーミーショップ」に引っ越してくるケースは多かった。移行する事業者さまに手間をかけさせたくないという思いが大きい。「フリープラン」を提供することで、最初から選んでもらいやすくなると思う。