2021.04.09

【マーケティングのDX支援領域で新サービス】伊藤忠商事、ベルシステム24、ブレインパッドが協業

伊藤忠商事、ベルシステム24、ブレインパッドの3社は4月8日、企業のマーケティング領域におけるDX推進を支援する新サービス創出についての協業に合意したと発表した。データを起点とした顧客体験の強化を目指し、企業のマーケティング領域をはじめとした様々なDXの実現を支援する。

ウィズコロナ時代において、生活者のライフスタイル・ワークスタイルや、サービス・商品に対する価値観が大きく変化している。複雑化した生活者のニーズを読み解く為に、SNSを代表とするWebサイト上の行動データなどのデジタルデータに加え、コンタクトセンターに蓄積される趣味・嗜好などエンドユーザー固有の定性情報を含む「対話データ」をはじめとした、膨大な非構造化データが注目されている。一方で企業におけるDX推進において、非構造化データは未整備である場合が多く、データ整備やリアルタイムでの分析・活用に対するニーズが高まっている。

こうした状況を受け、伊藤忠商事、ベルシステム24、ブレインパッドの3社は、1000社を超えるクライアント企業それぞれの個別ニーズに合わせ、年間5億件以上の対話内容を記録・整備するベルシステム24の運用ノウハウと、年間500億件以上のデジタル接点データを分析・活用するブレインパッドの基盤構築のノウハウを結びつけることで、企業のマーケティング領域におけるDX推進を支援する新サービス創出について協業することに合意した。

想定している新サービスの内容は、コンタクトセンターで取得する趣味・嗜好などエンドユーザー固有の定性情報を含む対話データと、Webサイト閲覧情報やクリック履歴などといったデジタル接点データを掛け合わせた「生活者の声の価値化(生活者インサイト)」の仕組み化と、生活者接点を網羅したクライアント企業のマーケティングアクションの支援。データ活用で必要とされるアノテーション業務、データクレンジング業務、音声・画像など非構造化データ処理業務のサービス化としている。


サービスの連携イメージ

ベルシステム24が30余年培ってきた、コンタクトセンター現場での応対実績とBPO事業の運用ノウハウに、データ活用の専門集団であるブレインパッドの豊富なデータ分析知見と、デジタルマーケティング基盤を掛け合わせることで、クライアント企業の非構造化データの整備から分析活用の基盤構築、さらには継続して運用する体制提供まで、企業のマーケティング領域をはじめとした、様々なDXの実現を支援する。展開先としては、伊藤忠商事の各カンパニーや、グループ各社、パートナー企業をはじめ、製造メーカー・通信・小売流通・保険金融などベルシステム24およびブレインパッドのクライアント企業に対し、新サービスの提案・導入を図っていくとしている。

伊藤忠商事は、DX推進にかかる体制強化として、2020年11月にブレインパッドと資本業務提携を締結した。また、ベルシステム24は、2020年10月の中期経営計画で「データ分析による高付加価値の提供」や「新規パートナー企業との生活者データ活用の強化」を掲げており、本取組みはこれらの一環となる。今後、ベルシステム24は、強みである「3万人の専門人材・機動力」と「豊富な運用ノウハウ」を組み合わせ、クライアント企業に持続可能な運用実行体制を実装すべく、伊藤忠商事、ブレインパッドとともに、「DX人材の内製化(人材育成)」と「アウトソーシング(伴走支援)」の両側面を意識した新たなサービス創出を目指していくとしている。



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