2021.01.27

【2021年の展望「百分百」】バイドゥ 國井雅史ディレクター「中小企業でも中国市場に参入しやすい売り場を」

バイドゥ 事業企画営業本部 百度事業部 國井雅史ディレクター


高単価な商品が売れる傾向


――「百分百」ではどんな商品が売れているのか?

当然のことだが、企業規模に関わらず、中国で知名度が高い商品、ニーズが大きい商品は、広告をそこまでかけなくても売れる。一方で、大手企業でも中国で認知度がない商品は簡単には売れない。カテゴリーでいうと、一般的には化粧品やドラッグストア商品が中国で売れるというが、「百分百」は購買単価が8000〜9000円と少し高めなので、単価が低い消耗品は売れ筋ではない。日本から発送するので送料を考慮すると低単価の商品は売れにくい。化粧品やドラッグストア商品は大手モールですでに安価で販売しているということもある。現在はサプリメントやキャラクター系、値は張るが機能性が高い商品が売れている。最近、売り出した漆塗りのスケートボード、伝統工芸品などにも期待している。

日本にはこだわりを持った品質の高い商品がたくさんあるので、多くの商品に可能性があると考えている。成功するかどうかは日本企業の本気度やマーケティングプランに関わってくる。リスティング広告以外にもKOL(インフルエンサー)を活用したり、ライブ配信を実施したり、オフラインのサイネージを活用したりして商品の魅力を発信する方法もある。要望があれば一緒にマーケティングプランを設計している。

――どのようにマーケティングをサポートしてくれるのか?

「百度」が持つ検索データを元に、プランニングを一緒に検討できる。他の企業の成功例や実践事例を伝えることもできる。在日中国人の方にコストを抑えて動画制作を依頼するサポートもしている。11月にはJETROを通じて上海輸入博覧会にも出展した。オンラインだけだと売れにくい商品も実物を見ると売れるものもある。オンラインとオフラインの融合には今後も力を入れていきたい。

――バイドゥからオファーをかけることもあるのか?

オファーをかけることもある。検索データを基に売れそうな商品があれば声をかける。大手モールでは扱っていないものになるだろう。まだ中国へ越境ECで販売していないものを支援するというのが「百分百」のコンセプトだからだ。

――現状で取引している企業数や販売している商品点数は?

現在は50社・ブランド程度。2021年の第1四半期中には20万SKUくらいの扱いになる予定だ。2021年から出店企業の募集を正式に開始し、200社くらい出店を集めたいと考えている。

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