2020.11.23

ポケットマルシェ、高齢農家のネット直販を支援 石狩市やJAいしかりと連携

全国の農家や漁師などの生産者と消費者を直接繋ぐアプリ「ポケットマルシェ」を運営するポケットマルシェは11月19日、生産者によるネット直販の推進を目的に、北海道石狩市や石狩市農業協同組合(JAいしかり)と連携すると発表した。JAいしかりの職員が高齢農家を中心とした生産者の「ポケットマルシェ」への出品作業、注文管理、発送作業などをサポートすることで、「いしかり野菜」の販売先を全国の消費者に拡大する。

JAいしかりには、高齢の生産者から農作物を全国に届けたいという声が寄せられていたが、パソコンやインターネットの使用に慣れていないことから、ネット直販を開始するのが難しい状況だった。今回、全国へのネット直販の仕組みを持つポケットマルシェと、石狩市、JAいしかりが連携することで、高齢農家が生産した農作物を全国へ販売できる仕組みを構築する。

具体的には、JAいしかりの職員が高齢農家の出品作業・注文管理・発送作業などをサポートし、ポケットマルシェが直販実施に関する勉強会や電話などでの相談対応を行う。出品商品には生産者名を明記し、個々の食材の生産者が特定できる形で運用する。

第一弾は、JAいしかりの運営する地物市場「とれのさと」に出荷する有志の組合員12人が、JAいしかり職員のサポートのもと、「ポケットマルシェ」にて食材の販売を開始。JAと連携した出品は、ポケットマルシェ初の試みで、今回の取り組みにより、最高齢82歳の生産者による直販を実現した。

今回の連携で直販の実施が容易になることで、生産者のモチベーション創出を実現する。販売先をこれまでのJAいしかり運営の直売所を利用する地域住民に加えて、全国の消費者に広げることが可能となり、生産者のみならず、JAいしかりにとっても新たな収益源が生まれる。さらに、全国の消費者がポケットマルシェ上でやり取りをしながら「いしかり野菜」や石狩市の生産者の魅力に触れることで、石狩市の関係人口を創出することも目指している。

ポケットマルシェは今後も、このような取り組みを他地域でも展開し、年齢に関わらずより多くの生産者が複数の販路を持って経営リスクを低減できる未来の実現を目指す。


JAいしかり 地物市場「とれのさと」販売ページ
https://poke-m.com/producers/229943

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