2020.10.31

有機野菜の直販サイト「農家さん直送市場家庭用」、コロナ禍に売上2倍 レシピ紹介でリピート促進

開設したオーガニック野菜のプラットフォーム

プラットフォーム事業を展開するバリューデータは10月14日、生産者から新鮮なオーガニック(有機栽培)野菜が直接購入できるプラットフォーム「農家さん直送市場家庭用」を開設した。出店者は手軽にネットで商品を販売できる。

同社は2014年4月に、魚介類を販売するプラットフォーム「漁師さん直送市場業務用」を開設し、EC事業を開始した。

「漁師さん直送市場業務用」で商品を購入している顧客から、「新鮮な野菜も販売してほしい」という要望が寄せられていた。2019年夏から、野菜の生産者との話し合いを始め、2019年10月から飲食店向など法人向けの販売を試験的に開始した。現在、両サイトで合計40社が出店している。

出店者向けの手厚いサービスを売り物にしている。出店している農家をインタビューし、生産品についてサイト上で詳細に紹介し、イメージアップを図っている。年間で約5社ずつ新規出店者が増えているという。


プラットフォームで販売されている産直野菜

ECやネットに関する知識は出店審査の対象としていないが、農薬を一切不使用にしていることなど野菜に関する品質では厳格な基準を設け、商品ラインアップを充実させている。それぞれの出店者のページでは、季節ごとに収穫できる野菜を表示している。出店している農家が出荷できる日も全て表示し、消費者がスケジュールを確認して野菜を購入できる点も強みだ。

サイト内で販売している野菜の調理方法を紹介することで、野菜好きのファンを獲得している。食用のヘチマを使用した味噌煮や、油炒め、みそ汁などのレシピを定期的に更新することでリピート購入も促している。

新型コロナウイルスの影響で、「巣ごもり需要」が拡大して、今年4~9月のEC売り上げは前年同期間比で約2倍となった。ただ、「BtoCの販売は大幅に伸びたものの、飲食店など法人向けはかなり減少した」(上垣内社長)としている。

今後は定期購入サービスにも力を注いでいく方針。2,880円から購入を可能にし、毎週や隔週、月1回など回数を選択できるサービスとする。「商品が届くと、購入者には農家が分かる。気に入った農家の自社ECサイトでの購入が今後増える可能性もある」(同)としている。


「農家さん直送市場家庭用」
https://yasai-tuuhan.com/

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