「うちでのこづち」はCDPに進化
――「うちでのこづち」の開発の優先順位が下がるのか?「うちでのこづち」は「うちでのこづち」で大幅なアップデートを予定している。CRMツールからCRMプラットフォームに変わっていく。
今まではカートと連携して、そこからデータを取得していくという形だったが、今後は「うちでのこづち」がCDP(カスタマーデータプラットフォーム)に進化し、カートのデータだけではなく、ECモールや広告、コールセンター、オフラインなどあらゆるデータを統合してマーケティングができるようにする。CDPになることで、データ活用の度合いが変わってくる。2024年中にリリースしたいと考えている。現在、テストを進めている段階だ。
大手企業の多くはCDPを導入しているが、中堅・中小企業はまだCDPを活用できていない。「データを統合したい」と思っていても、どういうデータを統合すれば効果的なマーケティングができるか分かっていない企業が多い。そういった中堅・中小企業にも活用していただけるプラットフォームにアップデートしていきたい。
――北川氏はネット広告代理店大手のオプトの出身だが、その経験が今回の新規事業に生きているのか?オプト時代の知見がマーケティングの課題解決や、どうあるべきかを考える糧にはなっている。広告代理店とCRM支援事業者が分断されることの弊害、もしくは専門特化するメリットも理解しているつもりだ。
▲代表取締役 北川健太郎氏
通販以外の領域にも展開
――今後の事業成長の展望は?現在の業績は通販のCRM支援の領域だけで作っている。CRMの販促費率が5〜10%しかなく、今後の支援領域拡大で全販促費率を取っていくことができれば、おのずと業績は10〜20倍になる。そうすると売上高は200億~300億円になるだろう。
CRMはブランディングも内包していると考えているので、それを踏まえれば伸びしろは、より大きくなる。さらに、われわれは通販以外にも進出していくことを考えており、新しい業界の売り上げが上積みされる。CRMは、そういうポテンシャルを秘めている領域だと思っている。