テーマ:CBD市場
2023年に大麻取締法の改正があり、今後大きな変化が予想されるCBD市場。現状大きな動きはないが、2024年の夏ごろには、THCの上限値が設定され、部位規制が事実上撤廃される見通しとなっている。輸入量の増加により、今後はCBDの価格が大幅に下がる可能性も高いとみられている。CBDを含む麻産業について、勉強会などを開催する(一社)麻産業創造開発機構の亀石克美事務局長に、今後のCBD市場について話を聞いた。
2023年の臨時国会で75年ぶりに大麻取締法の改正があったが、CBDの取り扱いについて現状ではまだ動きがない。具体的に動くのは、2024年の夏ごろになると言われている。
2024年の夏には、部位規制が事実上撤廃になり、THCの上限値が設定されそうだ。
これまでは種子と茎種由来のCBDしか流通が認められていなかったが、部位規制が撤廃されれば、CBDの含有量が多い、葉や花穂由来のものも流通できるようになる。そうなると、CBD製品の市場価格は、大幅に下がっていくだろう。
THCの上限値については、まだ定かではないが、米国や欧州の数値が基準になるのではないか。THCの検査についても、これまでは税関や麻薬取締官しかやっていなかったが、今後は国内の検査機関が行うようになるだろう。検査方法や検査結果を公表している安心できる製品が増えていくのではないか。
今回の法改正を受け、麻産業への参入を考えている企業が増えている。CBD市場はもちろんのこと、アパレルや建材、エネルギー関連でも注目している企業は多い。大手企業の参入も増えてくるのではないか。
現在、CBD製品は増えているものの、ブランド力がある、いわゆる「ヒット商品」というものは少ない。大手企業が参入し、ヒット商品が生まれれば、CBDに対するイメージも変わっていくだろう。
水溶性のCBDも、良い原料が開発されており、今後はCBDオイルだけでなく、配合した飲料も増えていきそうだ。CBDヘンププロテイン配合のプロテイン食品も開発されるのではないか。
2024年以降、CBD市場は間違いなく大きく変わっていくだろう。消費者に誤った認識を与えないためにも、「大麻=悪」といった誤った報道はなくなってほしい。HHCHなどの合成成分を使った商品なども市場からなくなってくれればと思う。CBDのヒット商品が生まれれば、状況も変わっていくだろう。