メーカーもEC本格参入

コロナ禍で外食産業からの注文が激減したため、食品メーカーがECに続々と乗り出しています。北海道で精肉を卸売りするノベルズ食品は、4月10日に、自社ECサイトを開設しました。

同社は北海道のホテルやレストランへの卸売りを強みにしていましたが、新型コロナウイルスの影響で、観光客が激減。3月の売り上げは前年同月と比べて90％も減ったそうです。ステーキ肉などが売れ残ったため、売り上げを確保しようとＥＣサイトを開設したそうです。

開設後は、地元のメディアに取り上げられてSNSで拡散されたこともあってか人気に火が付き、売り切れた商品も続出しているようです。同社は、ECを強化するため、SNSのさらなる活用、商品ラインアップの充実を図っていく予定です。

しかし、ECが好調な一方で、従来から取り引きのある問屋や販売店との関係に悩んでいるようです。他の精肉メーカーは、売る商材をECと卸売りで棲み分けるなどの対策をとっており、そうした取り組みも必要になるかもしれません。直販を始めるからには避けて通れない問題ですが、ECへの新規参入が増えることは、業界が盛り上がっている証なので、記者として歓迎したいです。