2020.06.04

商流は連鎖する

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日本だけでなく世界中で、消費とお金の流れが大きく変化しています。変化は、大手企業の決算や業績を見れば一目瞭然です。お金の使い方だけなく、使い道まで変わっているような気がします。

従来と変わらず、電話やオンラインで取材を続けていますが、私自身が担当している住環境の企業の方々は業績が好調のようで、取材している身としては喜ばしい限り。一方、各社の業績や取り組み、何が売れているのかなどを深堀りしていくと、その先に面白い発見があることに気づきます。

それは商流が連鎖しているということです。住環境関連の商品ならではかもしれませんが、一つの特徴ある商品が売れると、それに関連したものが売れます。例えばDIYの商品などは典型的かもしれません。自分で木製の棚を作りたいとなれば、木材だけではなく、木材をつなげるパーツやネジも必要です。さらには、パーツやネジを固定するためのドライバーも必要になりますね。商流としては、木製の棚を完成させるためにいろいろな材料や工具が必要になるといった具合です。一つの商品が売れると、周辺商品の消費も同時に増えるという連鎖につながります。

これらはみなさんもすでに知られていることかと思います。私が今回テーマにした「商流は連鎖する」ということは、その一歩先の話しになります。昨今は、家の中、室内でトレーニングする機会が増えていますね。トレーニング内容によって、売れる商材は異なると思います。家で運動やトレーニングするという行為のその先にあるものは何かということが次のニーズの発掘、そして消費者が悩んでいることなのかもしれません。

家で運動する需要が増えればその先に何が見えてくるかと言えば、騒音問題を解消するものや室内用の靴または滑らない靴下などです。さらに、汗を拭く新しいタオル、家でもっと汗かきたいからとサウナスーツなども考えられます。それらの商品を使うことで、次の課題が見えてきますね。

実際にこの話は、これまでに取材をした中で、各企業の担当者や社長に話を聞いた内容です。こんなものがあったらうれしいという声は現場に隠されていると感じます。今売れている商品のその先に発生する課題を見つければ、消費を喚起できる材料になると改めて思いました。

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