アダストリア、中間期のEC売上14.1％増 「.st」のモール化で自社EC拡大

アダストリアの2023年3‐8月期（第2四半期）における国内EC売上高は、前年同期比14.1％増の323億円だった。自社ECサイト「.st（ドットエスティ）」のモール化により、商品ラインアップが拡充し、売り上げが伸長した。M＆Aした子会社が、外部のECモールにおける売上拡大にも寄与した。

実店舗の売り上げも伸びており、EC化率は同0.5ポイント減の27.4％となった。自社EC比率は同0.3ポイント減の14.7％だった。「.st」の会員は前期末比約100万人増の約1650万人となっている。

「.st」で他社商材を取り扱うオープン化が進展している。今年6月にレディースシューズブランド「オリエンタルトラフィック」と「ニカル」、同8月には子会社のBUZZWIT（バズウィット）の子供服ブランド「ペアマノン」、同9月からインナーウェアブランド「ピーチ・ジョン」が出店している。

スタッフ個人のSNS発信や、ECサイトへのスタイリング投稿も強化している。スタッフのインスタグラムアカウントの総フォロワー数は、前期末比60％増の404万人に拡大している。

需要予測AIを導入し、在庫の最適化にも取り組んでいる。AIによる在庫配分で、業務量削減と精度向上を実現し、機会損失が導入前より3％改善したという。店頭在庫の最適化で店舗間移動の配送回数も削減できた。

インフルエンサーブランドを展開するBUZZWITや、昨年3月に買収したオープンアンドナチュラルが、「ZOZOTOWN（ゾゾタウン）」などECモールで売り上げを伸ばしている。