ナチュラルコスメブランドを展開するオーテは、定期便の顧客獲得に注力しており、解約を防ぐためにコミュニケーションを大切にしている。定期顧客の購入回数によってメールや同梱物の内容を変えるなど、工夫を重ねることで徐々にファンを増やしている。
ECサイト「AWTEM（オーテ）」では、メインとして保湿ケアの商品を販売している。家事や育児で忙しい女性を応援したいと考え、立ち上げたブランドだ。
▲オールインワン2021年にECサイトを開設し、単品購入よりも定期便で買う方が得になるように価格設定した。定期便について理解してもらうため、サイト内に紹介ページを設けている。
「おトク定期便について」というページで3つの特典を紹介している。特典は①続けるほど得な割引価格 ②届け日や頻度が自由に変更できる ③いつでも一時休止できる――の3点だ。
1つ目は半年間の累計購入金額が税別1万5000円を超えると、定期加入商品の割引率が段階的に増えるという仕組みだ。一番お得なランクは「ダイヤモンド」で、25％引きになるという。
「お得にしたり、定期便の価格を引き下げることで、解約を防いでいる。同梱物も2、3回目から変更するなど、工夫している」（オーテ事業部 奥村広哉氏）と話す。
2つ目は商品が足りない時や余ってしまった時に、配送日や頻度を変更することができる仕組みだ。変更する際はマイページで簡単に設定できる。電話でも受け付けているという。
3つ目は商品が余った時や、少し止めたいという時に、休止期間を自由に設定できる仕組みだ。次回発送の10日以上前に連絡するだけで休止できる。
▲保湿ケア商品利用者は自分の使用するペースなどに合わせて、商品を発送するタイミングを設定できる。定期便の価格を割安に設定したことで、ファンも増えている。
定期便を継続してもらうために、コミュニケーションを大切にしている。10日に1回メールを送り、美容情報や商品の啓発などを配信している。顧客が困っていることがないかなどを確認するためにも定期的な連絡は効果的だという。
「定期便のお客さまの段階によって、コミュニケーションは分けている。定期便を開始する前のお試しを購入してくれた方、初回注文をしてくれた方には違う内容のメールを送っている」（同）と言う。
メールだけでなく、DMを送ったり、LINEなどと連携し、さまざまなチャネルを駆使してコミュニケーションを図っている。それぞれ、送るタイミングや内容は顧客ごとに分け、役に立つ情報を送るようにしている。
「最初の購入のハードルはレビューなどで多少下がると思っている。レビューを増やし、信頼性や安心感を築いていきたい」（同）としている。
