2023.09.13

イー・エス・エス、電話や動画で不安解消 化粧品通販のハードル下げる

宣伝広告チーム・酒井潤氏

科学的な視点とエビデンスに基づいて化粧品を製造・販売するイー・エス・エスは、動画を効果的に活用することで、化粧品をオンラインで購入するというハードルを下げている。オンラインとオフラインでイベントも開催し、顧客とのコミュニケーションを深めることで、ファンを獲得している。

1985年にオリジナルのパパイン酵素(パパイヤから採れる酵素)を配合した粉の洗顔料を開発した。ニキビ予防や肌のざらつきの改善を体感した多くの人が愛用する洗顔料となった。現在では、累計販売本数が1262万本を超えているロングセラー商品だ。


▲粉状の洗顔料

1999年にECサイトを開設したが、カタログを発行していることもあり、今でも電話からの注文が多いという。長年愛用している顧客が多く、リピーターの比率が高いという。

粉状の洗顔料は液状の商品とは使用方法が異なるため、さまざまな工夫で購入のハードルを下げている。例えば、コールセンターを内製化し、電話で正しい使い方などをレクチャーできるようにしている。

「コールセンターのオペレーターは化粧品検定1級を取得している。知識が豊富なスタッフのため、サポートを手厚く行える。電話の注文が多いため、丁寧なサポートができるのは強みだ」(宣伝広告チーム・酒井潤氏)と話す。

使用方法や泡立て方が分からない人のために、動画も用意している。ECサイトの商品ページで動画を案内し、ユーチューブに遷移して視聴できるようにした。動画を4回に分け、使い方を丁寧に紹介している。


▲酵素美容アイテム

購入者の年齢や、電話注文が多いことを踏まえ、同梱物として、ユーチューブに遷移するQRコードを印刷した紙のリーフレットを入れている。初めて購入した顧客が分かりやすいよう工夫している。カタログは2カ月に1度発行している。

「毎月、3人のお客さまにZoomでインタビューしている。カタログをどう思っているかなど聞き、お客さまとのつながりを作っている」(同)と言う。

顧客の生の声を聞くことで、新しい取り組みのきっかけになることや発見があるという。インタビューを開始して3年目になるが、率直な意見をもらうことで、カタログやサービスをすぐに修正できるという。

顧客との接点を増やすため、約2年前からオンラインとオフラインのイベントを開催している。

「実店舗を持たないため、実際に顧客の声を聞く良い機会になっている。当社の理念など、取り組みについても知っていただく機会になっている」(同)と言う。

イベントを開催することで、顧客を深く知ることもできているという。世代を超えて使用できる商品だということを伝え、愛用者をさらに増やしていきたい考えだ。







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