2023.09.16

杉本商店、アマゾン経由でシイタケを海外へ SNS発信でZ世代からのフォロワー増

杉本和英社長

1954年創業でシイタケの販売などを行う杉本商店では、2017年に越境ECを開始した。国内のシイタケ市場は年々縮小傾向にあるそうだ。そんな中、海外に向けた販路を増やすことにより、増収につなげているという。

同社では2017年、アマゾン経由で、米国に向けた販売を開始したという。現在では、カナダやシンガポール、欧州に向けた販売も行っているという。「米国に行った際、スーパーなどにシイタケが置いていないことに気付いた。アマゾンでも中国産のシイタケはあったものの、日本産はなく、市場の可能性を感じた」(杉本和英社長)と話す。

同社では海外に向けた販売を推進するに当たって、SNSの運用も工夫するようにしているという。

「インスタグラムとフェイスブックをメインに活用している。日本語用と英語用のアカウントを作り、それぞれ運用している」(同)と言う。

「SNSを通じて、当社の取り組みを発信することにより、海外のZ世代からの関心が高まっていると感じている。米国の高校生からDMが届き、当社の事業について詳しく教えてほしいと言われたこともあった」(同)と話す。


▲SNSで栽培風景などを発信

SNSでは、「シイタケの栽培風景」など、現場でしか見られないものを映像化し、発信するようにしているという。「私たちにとっては、ありきたりな映像でも、Z世代からすると、『伝統的であり新しいもの』と映る。最近では国内外でZ世代のフォロワーが増えている」(同)と言う。

「地方の過疎化や高齢化は止まらない。国内だけで販売・消費するだけでは、なりたたない事業も出てくるだろう。シイタケのような農産物の良さを、次世代に伝え、持続的な農業にしていくことが、当社の役目だと思っている」(同)と話している。





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