2023.09.12

アイル、クラウドサービス「BACKYARD」を11月提供 ボーダレスなバックヤード業務管理を実現

アイルは9月8日、ボーダレスなバックヤード業務管理を実現するクラウドサービス「BACKYARD」を11月より提供すると発表するとともに、問い合わせ受付を開始した。ネットショップの範囲だけではなく、すべての業態を含めたバックヤード業務全体の一元管理を可能にする。

アイルが提供を開始する「BACKYARD」は、EC、小売、卸などの業態を超えたボーダレスなバックヤード業務一元管理を実現する業界初のクラウドサービス。企業やショップの基幹システムとなり、業務管理から接客支援まで日々運用を行っているバックヤードの業務管理を支援する。

「BACKYARD」のサービスプラットフォームは、「CROSS/連携管理」「ORDER/注文管理」、「ITEM/商品管理」「STOCK/在庫管理」「COMMUNICATION/接客支援」の5つの管理機能で構成。「自動化」「見える化」「カスタム」「コミュニケーション」をテーマにした機能実装により、効率化だけではなく、バックヤードの創意工夫を反映して運用をつくることができ、バックヤードチームや顧客とのコミュニケーションを促進することで「ONE by 1」を実現する。


▲5つの管理機能で構成

アイルでは、10年以上にわたり複数ネットショップ一元管理サービス「CROSS MALL(クロスモール)」を提供してきた。その顧客から8000件を超える要望が寄せられていたとし、これまで得たバックヤード現場のリアルな声を反映して、「BACKYARD」のプラットフォームと機能を構築した。

「CROSS/連携管理」機能では、ネットショップや受発注サイトを構築しているモール・カートと注文データ、売上データ、商品データ、在庫データの連携が可能。サービス開始時点では、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」「au PAY マーケット」「ZOZOTOWN」「&mall」「futureshop」「MakeShop」「BASE」「Shopify」「メルカリShops」との連携からスタートし、他モールやカートとの連携も順次提供予定となっている。接客支援、物流倉庫サービス連携、送り状発行システム連携機能を備え、POS、メール共有サービス、SNS、決済サービスとの連携を順次行っていくことで、業態のボーダレスだけではなく、業界サービスとのボーダレスも進めていくとしている。



「ORDER/注文管理」機能では、CROSS機能で連携しているネットショップ(モール・カート)の受注データを自動で取り込み、電話やFAXからの注文も受注登録することで、受注売上データの一元管理が可能。今後の機能実装により、実店舗や卸の受注・売上データを含めた一元管理ができる予定となっている。注文の処理状況が一目でわかる「受注ステータス機能」、自動出荷などのまかせることができる受注処理はすべて自動で行うことができる「自動処理機能」、どの注文にどのような受注処理が必要かが自動でわかる「自動タスク機能」、複数の受注情報をひとつの作業でまとめて変更できる「注文情報変更機能」など、豊富な機能を備える。今後の連携実装により、発注仕入管理、実店舗売上管理、卸向け販売管理機能を提供予定としている。



「ITEM/商品管理」機能では、「BACKYARD」に登録している商品情報、商品バリエーション情報(SKU情報)、セット品情報、商品ページ情報など、全ての販売チャネルに関する商品情報を一元管理できる。商品の処理状況が一目でわかる「商品ステータス機能」、複数の商品情報を1つの作業でまとめて変更できる「商品情報変更機能」、1つの商品情報からすべてのネットショップ商品を複製できる「商品複製機能」などの機能を備える。



すべての販売チャネルに関する在庫情報を一元管理できる「STOCK/在庫管理」機能では、商品バリエーション別(SKU別)に管理する実在庫数と、受注残数を引いた販売可能在庫数を管理することが可能。在庫登録は、実在庫数と販売可能在庫数で登録することができ、「上書き」と「加算・減算」が選択できる。売り場の在庫数をすべて自動更新し、販売機会損失と売り越しを同時に防ぐ「在庫自動連携機能」、セット商品の在庫数を自動で更新し、単体商品在庫とセット商品在庫の共通運用を可能にする「セット商品機能」、すべての場所にある実在庫を見える化し、どの商品がどこにあるのか一目でわかる「在庫ロケーション管理」などの機能を備える。さらに今後、「滞留在庫管理」「ロット別・賞味期限別管理」機能「スマートフォン向け在庫管理アプリ」の提供を予定している。



「COMMUNICATION/接客支援」では、CROSS機能で連携しているネットショップ・受発注サイト(モール・カート)、電話やFAXなど、受注登録した注文者の一元管理が可能。注文者は、ネットショップ・受発注サイト(モール・カート)、電話やFAXなどの各販売チャネルごとに管理することができる。接客支援機能としては、受注した注文者情報を管理する「注文者管理」と、注文履歴や接客した対応履歴をまとめて確認できる「履歴機能」がある。注文者情報と受注情報、履歴情報が連動しているため、どの画面からも必要な情報を確認することができ、バックヤードによる「おもてなし対応」や「ファン対応」に取り組む企業やショップの接客を支援する。今後は「問合せ管理」「問合せ者管理」機能の提供を予定している。



「BACKYARD」は、2023年9月8日より問合せ受付開始しており、申込の開始は2023年10月、利用開始は2023年11月からの予定。初期費用無料、月額3万円~利用できる。

業務管理機能は、EC業態であるネットショップ管理からの提供となるが、今後は小売業態の実店舗管理、卸業態の受発注管理や販売管理、接客支援の問合せ管理をバージョンアップ、またはオプションサービスとして順次提供していく予定としている。

「BACKYARD」の提供に伴い、業界初のバックヤード専用拠点「BACKYARD TOKYO」、バックヤード専用棚「BACKYARD BOX」、バックヤードの“らしさ” に光を当てるメディア「LOVE by BACKYARD」も同時公開した。



東京都神田駅の高架下に2023年10月にオープンする「BACKYARD TOKYO」は、「BACKYARD」のサービスやダンボール棚のショールーム、メールやオンライン、電話に次ぐバックヤード運用相談のリアルサポート窓口、バックヤードイベントの開催、バックヤードのコミュニケーションスペースなどを提供するバックヤード専用拠点。家具や什器のほとんどに、リサイクル素材であるダンボールを採用してオリジナル製作することで、環境負荷に配慮した取り組みを行う。


▲「BACKYARD TOKYO」エントランスイメージ

商品管理や在庫管理が必要なバックヤードで利用するオリジナルダンボール棚「BACKYARD BOX」は、重量のあるスチール棚と比べ軽く、気軽に動かせるため、季節やイベントなど販売や出荷タイミングに合った在庫配置に柔軟に対応。「BACKYARD」の在庫管理において、今後提供予定の「スマートフォン向け在庫アプリ」との連動が予定されている。在庫アプリの提供に合わせて製品化を予定しており、製品化までの期間は「BACKYARD TOKYO」にて展示を行う。


▲「BACKYARD TOKYO」内イメージ1(ダンボールデスク・ダンボールカウンター・ダンボール棚)


▲「BACKYARD TOKYO」内イメージ2(ダンボールソファ・ダンボールチェア・ダンボールテーブル)


▲オリジナルダンボール棚「BACKYARD BOX」

バックヤードメディア「LOVE by BACKYARD」では、「大切にしていること」を“LOVE” と表現し、バックヤードの“LOVE” に光をあてるメディアとして、“LOVE” から生まれるバックヤード“らしさ”、ショップ“らしさ”、企業“らしさ” を支援する。


▲バックヤードメディア「LOVE by BACKYARD」





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