2023.08.15

ペンシル、「AX(Append Experience)」という新ステージのマーケティングアプローチを提唱

ペンシルは8月4日、従来のマーケティングを革新し、より高い視点で、多面的に「企業の価値向上」に向き合うための新ステージのマーケティングアプローチ「AX(Append Experience)」を提唱するとともに、研究を進め、サービスを展開していくと発表した。

ペンシルは、新ステージのマーケティングアプローチ「AX(Append Experience)」を提唱し、企業価値向上を目的とした「AX(Append Experience)コンサルティング」を行なうとし、「AX(Append Experience)」の重要性などを紹介した。

従来、マーケティングという言葉が示す主たるターゲットは消費者であり、ペンシルもまた消費者を主たるターゲットとして研究を続けてきた。しかし、より高い視点で俯瞰したときに「消費者」にフォーカスし続けることが今後のマーケティングのあるべき形なのかとし、消費者が従業員にも株主・投資家にもなり得る、求職者がファンになり、KOC(Key Opinion Consumer)を連れてくるなどのケースを例に挙げた。

これらは「つながり」が重視され、日常となった現代において重要な意味を持つとし、消費者という1面のみを捉えていては、企業運営・事業成長に欠かせないさまざまな側面を見落とし、企業価値を大きく下げる結果に繋がりかねないとの見解を示した。

これまでのマーケティングアプローチを革新する「AX(Append Experience)」の考え方では、マーケティング対象を消費者ではなく、流動的で多面的な1人の人間として捉え、最高の体験を届けていく。

ペンシルでは、「AX(Append Experience)」を捉えやすいものにするために、ユーザーの多面性と体験価値を従業員「EmX(Employee Experience)」、求職者「CaX(Candidate Experience)」など6つのカテゴリで捉え、マーケティング研究を行っている。


▲6つのカテゴリでマーケティングを研究

ペンシルは、2019年に「つながり=エンゲージメント」を核としたマーケティングアプローチ「CEM(Customer Engagement Management)」を発表しており、この「つながり=エンゲージメント」を核とする部分は「AX(Append Experience)」でも変わらないとした。

一方で、「AX(Append Experience)」では「顧客・消費者(Customer)」以外の側面でもエンゲージメントをコントロールしていくことが求められるとし、マーケター・マーケティング担当者はCEM(Customer Engagement Management)の考え方を「AEM(Append Engagement Management)」にアップデートする必要があるとした。これはCRM(Customer Relationship Management)においても同様で「ARM(Append Relationship Management)」へのアップデートの必要性を示した。


▲概念をアップデート

企業価値を向上させるための「AX(Append Experience)」、AXを推進するための「AEM(Append Engagement Management)」を実現するための重要なキーワードには、「世界観戦略」と、「エンゲージメントパルスアップ」を挙げた。

「世界観戦略」とは、企業が持つ個性を人・モノに落とし込み、唯一無二のワールドを作り上げることを指す。似た概念となるブランド戦略は「企業がユーザーに一貫性のあるメッセージを届ける」という企業主体のものなのに対し、世界観戦略は「ユーザーが企業の持つ世界に触れに来る・メッセージを受け取りに来る」というユーザー主体の考え方になる。ユーザーにとって自然なエンゲージメントを結んでいくことが「世界観戦略」の考え方となり、ユーザー主体で自然に結ばれたエンゲージメントは、より強固な結びつきとなるとしている。

もう1つのキーワード「エンゲージメントパルスアップ」は、エンゲージメントブレイクのリスクを効果的に低減するために、人の感情線を揺らし、波形を生み出すという考え方。認知~ファン化という大局ではもちろん、それぞれの接点の中でも発生させる必要があり、フラクタル構造として捉えることが重要だとしている。

ペンシルでは、「企業の価値向上」に向き合うための新ステージのマーケティングアプローチ「AX(Append Experience)」の提唱に伴い、「AX(Append Experience)」に連なる概念を表現・項目として体系整理した「デジタル戦略成功シート3.0」を生み出した。平面の成功シートをサイトで紹介するほか、オフィスには3Dの成功シートを設置。ユーザーを多面的に捉え「企業の価値向上」を実現するための羅針盤として活用している。





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