2023.08.14

【高齢者支援に最適】ギグワークスアドバリュー、購入者宅で商品の設置・組立行う「訪問お手伝いサービス」の狙いは?

執行役員 兼 事業推進本部 本部長 梅木勇樹氏(左)、フィールドソリューション事業本部 本部長 越智進也氏(右)


ギグワークスのグループ会社でコールセンター事業を展開するギグワークスアドバリューは、訪問お手伝いサービスや企業のオフライン展開支援など、フィールドサポート(現場支援)に強みを持つ。2022年に買収した老舗通販企業である日本直販の「訪問お手伝いサービス」の運営もギグワークスアドバリューが行っている。今後は日本直販だけでなく、さらに多くの企業にサービスを提供していきたい考えだ。フィールドソリューション事業本部の越智進也本部長は、「サービスを進化させ、ゆくゆくはサザエさんに出てくる三河屋さんのサブちゃんのような、困ったことがあったら、とりあえずギグワークスアドバリューに電話しようと思ってもらえる企業になりたい」と話す。越智本部長と、梅木勇樹執行役員兼事業推進本部本部長に、フィールドサポートの詳細やこれから仕掛けていくことなどを聞いた。



ポップアップ出店を支援


――貴社が提供するフィールドサポートについて伺いたい。

梅木:当社が提供する代表的なフィールドサポートは主に2つある。一つ目は、通販企業やメーカーなどのオフライン展開を支援していることだ。新型コロナウイルスが5類に移行されたこともあり、企業はポップアップショップの展開などに注力している。

だが、企業によっては、「どこの地域に出店すればいいのか」「商業施設はどこがいいのか」「必要な設備は何なのか」など、分からないことも多い。そこの支援を当社が行っている。これから、ますますオフライン展開は加速する。もしどこに進出すればいいか分からない企業にとっては、お薦めのサービスとなっている。


▲ 執行役員 兼 事業推進本部 本部長 梅木勇樹氏


購入者の自宅に訪問


――もう一つのフィールドサポートについて聞きたい。

越智:購入者宅に伺い、商品の使い方の説明や、設置・組み立てなどをサポートしている。実際に業務を行っている日本直販を例に挙げさせてもらうが、日本直販では、高級椅子、ソファー、スマートウォッチ、補聴器などがサービスの対象になっている。

日本直販の顧客は高齢者が多く、ソファーなどの家具を購入しても、自分で好きな場所に配置することが難しい。二階に置きたいのに、一階の玄関までしか移動できなかったこともある。それを2階に運んだり、顧客の好みの場所に設置したりする支援を提供している。


▲フィールドソリューション事業本部 本部長 越智進也氏

梅木:補聴器も使い方が難しい。補聴器を通販で購入した人の中には、「ハウリングしてしまう」「よく聞こえない」などの理由で返品する人が多い。

だが、当社と日本直販では、商品を購入した顧客の自宅に伺って、「こういう風に使用すればハウリングが起きないんですよ」「このように装着すると耳から落ちにくいんですよ」などと伝えることができる。その結果、顧客の満足度も高まり、商品の返品率も低くなっている。

――「訪問お手伝いサービス」の利用順序は?

梅木:日本直販もそれ以外の企業も手順は大きく変わらない。利用者はまず、「訪問お手伝いサービス」付きの商品を購入する。その後、当社から訪問調整の電話をかける。そして当日、スタッフが伺い対応するという流れだ。このスタッフもギグワーカーになるため、比較的全国どこでも柔軟に対応できるのが特徴だ。

越智:現時点では、購入した商品の設置や使い方を現地に伺って説明しているが、今後はオンラインを組み合わせることも考えている。商材や購入者、クライアント企業によっては、必ずしも現地に伺うことが必須ではないかもしれない。そのようなときはオンラインでつないで、使用方法などを説明することで、さらに広いエリアの顧客の課題を解決できるはずだ。

――現地に伺うギグワーカーの教育方法は?

越智:「LMS(ラーニングマネジメントシステム)」という動画を使った教育システムを取り入れている。「eラーニング」をベースに、受講者がログインして学習する受講機能、管理者が成績管理を行う管理機能を設けている。全ての動画での研修を修了したら、認定資格を付与している。

だが、これも今後はここまでする必要もないと考えている。ギグワーカーが現地に訪れ、何をすべきか、どのように組み立てればいいかなどの手順を全てスマホで確認し、きちんと漏れなく対応できる仕組み作りを考えている。特別な研修や資格がなくても、しっかりと組み立てなどをサポートできるようにすることで、より多くの顧客を課題解決に導けると思う。
 
――全ての商品ジャンルに対応できるのか?

越智:対応できる可能性は高いが、家具などは、それこそSKUが非常に多い。その全ての商品に対応できるかといったら、すぐには難しいだろう。それこそ現場に訪れたギグワーカーの能力次第になってしまう。

梅木:これを防ぐために、ギグワーカーに頼らない仕組み作りが非常に大事になってくる。企業からの相談・条件次第で、うまく解決できる案を考えていきたい。






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