2023.08.03

楽天、OpenAIとAIサービス開発で協業 グループの販促・業務効率20%向上、顧客にも提供

講演する楽天グループの三木谷浩史社長とオンラインで参加したOpenAIのサム・アルトマンCEO

楽天グループ(楽天)は8月3日、OpenAIと国内外の消費者およびビジネスパートナーへ、最新の対話型AI(人工知能)技術による新たな体験を提供するサービス開発における協業で基本合意したと発表した。同日、楽天グループ最大の大型イベント「Rakuten Optimism 2023」の三木谷浩史社長の講演に、OpenAIのサム・アルトマンCEOが参加し、今回の協業について「エキサイティングだ」と語った。

楽天は「グローバル イノベーション カンパニー」であり続けるというビジョンのもと、国内外で70以上のサービスを展開し、約17億のユーザーを有しています。Eコマース、フィンテック、デジタルコンテンツ、通信など様々なサービスを提供し、独自の経済圏を形成している。OpenAIは、AIの研究と開発を担う企業で、AIにより全人類に利益をもたらすことをミッションに掲げている。

楽天が保有する豊富なデータやドメイン知識を活用し、楽天のサービスや製品などへのAI活用を進めていく考えだ。OpenAIは楽天に対して優先的に最新APIを提供し、そのサポート等も実施し、今後双方に有益なビジネス機会を創出することを目指していく。

三木谷社長は、「楽天のAIの中にOpenAIのプラグインをつなぎ、皆さまの業務効率やユーザーエクスペリエンスを圧倒的にアップする。それ以外にもAIの機能をさまざまな企業が使えるように展開していく」と語った。



さらに三木谷社長は、「楽天グループの持っているデータはすごい。これだけ幅広いデータを持っている企業は世界中を見てもないと言っても過言ではない。1日だいたい4000万人以上が楽天グループのサイトで取り引きしたり、閲覧したりしている。楽天本体ではマーケティング効率やオペレーション効率を20%アップする。このAIの力を使って皆さんをエンパワーメントしていくことが何より大事だと考えている」と語った。

楽天はグループの「Rakuten AI」技術と知見をOpenAIのプラグイン・アーキテクチャーを活用したChatGPT製品開発に生かし、調査・データ分析・在庫の最適化・価格設定・業務の自動化など、ビジネスでの活用においても自然な会話を通してAIを活用できるように取り組む方針だ。

今回の協業により、1億を超える楽天会員や多様なサービスから形成される「楽天エコシステム(経済圏)」とOpenAIの先進的なAI技術を通じて、オンラインサービスの価値を高めるとともに、ビジネスパートナーへ革新的なサービスを提供することを目指す。





RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事