2023.08.02

SUPER STUDIO、EC事業者のOMOの実態を調査 課題は「リソースの不足」が最多

D2C支援事業やECプラットフォーム「ecforce(イーシー・フォース)」を提供するSUPER STUDIOはこのほど、経営層・販促・マーケティング・PR業務に関わるEC事業者と、ECサイトを使ってショッピングを行う消費者を対象に行った「EC事業者のOMOの実態と消費者の購買動向に関する調査」の結果を公開した。EC事業者の半数以上が「販売チャネルごとの販売データや顧客情報などのデータ統合ができていない(できていても人力でエクセルなど、アナログな処理をしている)」ことに課題を感じていることや、ECでの購入が増加している一方で、約9割の消費者が「実際に商品を見てみたい」と希望していることなどがわかった。

SUPER STUDIOは、経営層・販促・マーケティング・PR業務に関わるEC事業者512人と、ECサイトを使ってショッピングを行う消費者504人を対象に、「EC事業者のOMOの実態と消費者の購買動向に関する調査」を実施した。調査期間は2023年5月27日~29日。

EC事業者に対し、実店舗(直営店)の運営経験の有無を商品カテゴリー別にたずねた問いでは、「ペット」カテゴリーは63.2%、「ヘルス/ウェルネス(健康食品/サプリメント)」カテゴリーは57.4%が「ある」と回答した。一方、「パーソナルケア(スキンケア/メイクアップ/ヘアケア)」カテゴリーや「ホビー/ライフスタイル」カテゴリー、「フード/ドリンク」カテゴリーでは半数以上が「ない」と回答しており、商品カテゴリーによって実店舗運営の経験の有無に違いが見られた。



実店舗(直営店)を運営するにあたっての課題をたずねたところ、「運営の人的リソースの不足」が38.5%ともっとも多い回答を得た。次いで「予算の確保が難しい」が34.9%、「運営ノウハウの不足」が33.8%だった。



実店舗(直営店)の運営経験がない理由をたずねた問いでは、「運営の人的リソースの不足」が27.9%で最多の回答を得た。次いで「運営ノウハウの不足」が24.6%、「予算の確保が難しい」が21.3%となっており、実店舗(直営店)運営における課題と同様の内容が上位となった。



オンラインとオフラインのデータ関連の課題をたずねた問い(複数回答)では、「販売チャネルごとの販売データや顧客情報などのデータ統合ができていない(できていても人力でエクセルなど、アナログな処理をしている)」との回答がもっとも多く、58.3%と半数以上が課題にしていることがわかった。次いで、「複数販売チャネルを介した分析ができていない(各々で見た際に販売チャネルごとの価値が不明)」が45.4%、「販売データや顧客情報のすべてを自社で保有できていない」が38.9%だった。この結果から、販売データや顧客情報のデータ統合が出来ていないため、データ分析や施策実行にまで辿り着けていないことが想定されるとの見解を示した。



一方、消費者に対し、オンライン販売のみのブランドで購入を検討する際、実物を見てみたいと思ったことがあるかをたずねたところ、約9割が「ある」と回答した。オンライン販売のみのブランドも増加はしているが、実物を見られる機会は消費者にとって重要なポイントとなることがわかった。



ポップアップストア(期間限定店舗・ストア)に行ったことのある消費者(171人)に対し、ポップアップストアでの商品購入の経験をたずねた問いでは、71.9%が「ある」と回答し、ポップアップショップを訪れるだけでなく、商品も購入する人が多いことがわかった。事業者としては、売上向上のためにリアル店舗の活用も視野に入れる必要性がうかがえるとしている。



ポップアップストアで購入経験があると回答した人を対象に、どのような商品を購入したかをたずねた問い(複数回答)では、「ファッション/アパレル」と回答した割合が57.7%で最多となった。次いで「フード/ドリンク」が33.3%、「ホビー/ライフスタイル」32.5%と3割以上の回答を得た。これらの結果から、試着する・試飲・試食するのように、実際に試してから購入を決めるケースが多いことが想定されるとの見解を示した。



「EC事業者のOMOの実態と消費者の購買動向に関する調査」の全データは、SUPER STUDIOのWebサイトのリンクからダウンロードできる。




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