2023.06.27

かっこ、「O-PLUX」「不正チェッカー」で転売対策 加盟店横断型の買い回り検知機能リリース

安全なネット通販のインフラづくりに貢献するかっこは6月20日、不正注文検知サービス「O-PLUX」と「不正チェッカー」において、転売対策に有効な加盟店横断型の買い回り検知機能をリリースした。コスメや健康食品などの初回限定商品やサンプル品における転売に効果が期待できるとし、悪質な転売に対する対策の強化を図った。

かっこの「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現する不正注文検知サービス。一部機能を絞り、より安価に利用できる不正対策サービス「不正チェッカー」も提供している。

このほど、「O-PLUX」および「不正チェッカー」において、悪質な転売に対する対策を強化するため、これまでの転売における情報を自社だけではなく横断的に活用できる買い回り検知機能をリリースした。

これにより、自社にとっては初めての不正転売の傾向であっても、他サイトで発生していれば検知が可能になり、より広範囲で、最新の不正な傾向を考慮して審査を行うことができる。特にコスメや健康食品などの初回限定商品等の転売は、複数のサイトを横断して不正注文を行う傾向があり、効果が期待できる。

悪質転売の手口は1つのサイトを狙うのではなく、バレにくいよう複数のサイトで買い回りをして行われる傾向がある。また、転売ヤーは自身の身元を隠すために、代理購入のバイトなどを通じて一般の人々に商品を購入させ、それを自分のもとに転送するケースもある。このような状況下では、事業者にとっては注文情報は一般の人々のものであり、転売かどうかを判断することが非常に困難となる。

そのため、かっこでは、これまで蓄積してきた累計導入サイト11万以上のデータを活用し、類似した住所を正規化して統一し、加盟店横断でのチェックを可能にした。その結果、「異なる加盟店で同じ送り先から〇時間以内に10回以上の注文」など、転売になりやすい傾向を利用して検知ができるようになり、転売をより高精度に検知することが可能となった。転売行為をより早く発見し、自社の範囲を超えた不正転売を把握することで、自社の売上とブランド価値を守ることができる。



2016年6月に施行されたチケット不正転売禁止法により、映画、演劇、音楽などのエンターテイメント業界では転売が厳しく制限された。一方で、物販業界においてはそのような法規制は存在せず、希少価値の高いコラボ商品や期間限定商品、流行商品などが転売の対象となっている。

コスメや健康食品などの初回限定商品も、商品を試してもらうために初回限定価格を設け、定価より安価に販売することがあり、それらも転売ヤーのターゲットにされている。転売ヤーの不正手口の1つとして、同1人物が複数の別の人物になりすまして初回限定商品を大量に購入し、それを定価よりも安く転売し、その差額を利益にしている。

こうした状況において、購入者が正規サイトではなく、安価な転売先のサイトから商品を購入するようになり、自社の売上に悪影響を与える可能性があるとし、こうした不正転売を効果的に検知するために、買い回り検知機能の強化に至ったとしている。

かっこは、今後も、多様化する最新の不正手口に関する分析と研究を重ねるとともに、国の不正対策の方向性を鑑みながら、積極的に機能拡充・サービス開発に取り組むことで、安心・安全なオンライン取引・ネット通販の環境づくりに貢献していく考えを示した。




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