2023.01.22

【成長するペットEC市場 <フレッシュドッグフード編>】 「家族化」定着で売上倍増の企業も


【バイオフィリア】「ココグルメ」急成長の1年に 販促の多角化で更なる増収を


フレッシュドッグフード「ココグルメ」を展開するバイオフィリアにとって2022年は急成長の1年だったようだ。2022年6月期の売上高は14億円。2021年6月期の売上高は非公開だが、会員数の推移から、2022年6月期は前期比で倍増以上の伸びになったとみられる。2023年6月期も順調に推移しており、売上高30億円の達成も見据えているようだ。

同社では2019年から、ECでココグルメの販売を行っている。2022年9月には、イオンペットが全国展開するペット専門店「PETEMO(ペテモ)」110店舗での販売をも開始した。「『お試し』という点では、少量を送料なしで買えるリアル店舗は強い。リアルで気に入ってもらい、ECでの定期購入につなげる。3年後には、EC7割、店舗3割のバランスが目標だ」(岩橋洸太社長)と話す。


▲岩橋洸太社長

「高年齢の顧客には、『ECが恐い』と考えている人も少なくない。リアル販路を増やすことにより、多くの人に試してもらえるはず」(同)と話す。

2023年の販売戦略については、ウェブ以外の広告展開を視野に入れているようだ。「ここからさらに売り上げボリュームを増やすには、これまで獲得できていない層への訴求が不可欠だ」(同)と言う。

新聞広告や折り込みチラシ、地方を中心としたテレビCMなど、オフライン広告を強化していくという。「当社の顧客の年齢層とも合っていると思う」(同)と話す。

同社では事業開始当初、製造委託先の開拓に苦戦していたという。「食品工場でドッグフードを作る」という事業であることから、断られることが多かったのだという。「食品工場の意識は、変わりつつある。最近では、工場から『やりたい』と持ち掛けられることもでてきた」(同)と言う。

「食品工場では、取り扱う商材によって、月ごとの業務量に差が出てしまいがちだ。当社商品の認知が拡大していることもあるが、それだけでなく、年間を通じて、安定した製造が見込めることも、食品工場に注目してもらえる要因になっているようだ」(同)と話す。

「今後、事業をさらに拡大していくためには、製造場所の確保が不可欠。委託先を見極め、安定供給を図ると共に、自社での製造も視野に入れていきたい」(同)と話している。

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