2022.12.10

「@cosmeベストコスメアワード2022」、総合大賞はKATE「リップモンスター」 2022年話題のコスメを総括


メイクアップアーティストの発信が後押し


「河北さんの動画見ながら練習してます!」「下地やファンデは手で塗る派でしたが、河北さんの動画を見て、もしや崩れる原因は付けすぎ…?と思い、このスポンジを使うようになりました。」といったクチコミも散見されているとし、「&be」をプロデュースする河北裕介氏をはじめとした、影響力のあるメイクアップアーティストの発信も後押しになっている可能性も挙げた。

人気メイクアップアーティストの小田切ヒロ氏は「小田切さんと同じようにメイクをやっても綺麗に仕上がらない」という問題を解決するため、テクニックがなくても簡単にプロクオリティのメイクに仕上げることができるメイクブラシを2022年11月に発売した。クチコミ内におけるワードの出現率を見てみると、グッズと同様の意味で使われる「ツール」というワードの出現率は前年と比較して約1.4倍、その他にも「メイクブラシ」が約1.4倍、「メイクツール」が約2.4倍、「メイクスポンジ」約2.6倍と全体的に伸びている。メイクアップグッズ以外にも、洗顔時に使用する使い捨てのペーパータオルを指す「クレンジングタオル」というワードも約4.9倍に伸びており、メイクアップグッズ・ヘアケアグッズにとどまらず、美容グッズ全体への関心が高まっているようだとしている。



その他、イプサの「ザ・タイムR アクア」が総合大賞を受賞した2021年度を象徴する「肌の調子を安定させたい」というスキンケアへのニーズは継続しており、2022年度も鎮静効果が評価されたスキンケア商品が多数受賞した。クチコミ内におけるワードの出現率を前年と比較すると、「揺らぐ」が約1.3倍、「お守りコスメ」が約1.3倍、「お守りスキンケア」が約1.6倍、「お守り美容液」が約3.6倍に増加。前年よりさらに「揺らがない安定した肌」への関心が高まっていることが伺え、コロナ禍を経てスキンケアの果たすべき役割が浮き彫りになったと言えるとしている。



守りのスキンケアと攻めのスキンケアが混在する動きも継続しており、洗顔料カテゴリの受賞商品はスクラブ入りや酵素洗顔など、3商品ともデイリーケアにもスペシャルケアにもなる攻防両立タイプがランクインした。化粧品に配合されている成分への関心も続いており、前年と比較したクチコミ内におけるワードの出現率は、「ビタミンC」が約1.3倍「ナイアシンアミド」が約2.3倍 、「レチノール」が約2.4倍に増加。受賞商品のクチコミにおいても、成分について触れた内容が見れらた。



コロナ禍以降のマスク生活をきっかけに、ファンデーションを塗らずにベースメイクを仕上げる人が増加。この流れは継続しており、クチコミ内において「ノーファンデ派」というワードの出現率は前年と比べて約1.6倍に増加した。一方で、「すっぴん」というワードは前年と比較して減少。ベースメイクカテゴリの受賞商品の傾向からみると、決してノーメイクでいたいわけではなく、トーンアップやフィルター効果へのニーズが拡大しているようだと推察している。



受賞商品やワードの出現率からみると、2022年度は絶妙、繊細なニュアンスカラーやヌーディーなミュートカラーが人気を集めていることがわかった。ノーファンデ派やミュートカラーなメイクと聞くと、生活者のメイクへの関心は戻り切っていないようにも見えるが、総合大賞にリップ商品が選ばれたのは、オペラ「リップティント N」が大賞に選ばれた2018年から4年ぶりのこととなる。

クチコミ内において、「ナチュラルメイク」というワードの出現率が前年と比較して減少している一方で、「盛れる」「目力」というワードの出現率は増加。 さらに「デイリーメイク」「ライトメイク」「スクールメイク」「職場メイク」というワードの出現率も前年に比べて増加している。マスク生活によりメイクへの関心は減少傾向となり、このままメイクする人としない人の二極化が進むのではないかとも言われていたが、まずは日常的なメイクから復活しつつあるようだとしている。イベントやレジャーに対する制限が緩和されたことで、更にメイクの復活が後押しされるかもしれないとの見解を示した。

12月21日には、「『@cosmeベストコスメアワード2022レポート』受賞商品とクチコミから読み解く生活者の今とこれから」と題したウェビナーも開催する。




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